
韓国国防省が、実尾島事件(1971年8月)で銃殺された工作員4人の遺骨発掘を約2年ぶりに再開する。
軍当局によると、国防省は2026年5月末から、京畿道高陽市のソウル市立昇華院・碧堤墓地、ソウル市九老区梧柳洞の旧空軍情報部隊跡地、仁川市富平区の仁川家族公園内の計3カ所で発掘作業に着手する。
国防省は韓国先史文化研究院と発掘業務の契約を結び、2026年12月29日まで調査を進める。対象地は、真実・和解のための過去事整理委員会の調査結果などをもとに選定された。
4月10日には、旧空軍情報部隊跡地周辺で説明会を開き、候補地の一つである開雄山一帯の現地調査も終えた。
実尾島事件は1971年8月23日に発生した。北朝鮮に派遣されるために編成された特殊部隊の兵士らが反乱を起こし、韓国軍・警察によって鎮圧された。
発掘対象は、イム・ソンビン、イ・ソチョン、キム・チャング、キム・ビョンヨムの4人。4人は北朝鮮の最高指導者だったキム・イルソン(金日成)首相(当時)の暗殺を目的に訓練を受けたが、待遇改善を求めて1971年8月に島を脱出し、青瓦台に向けて進軍した。その途中、ソウル市銅雀区大方洞で自爆を図った。
4人は現場で生き延びたものの、1972年3月に旧空軍情報部隊の射撃場で銃殺された。遺族の要請により2006年以降、複数回にわたって遺骨発掘が試みられてきたが、これまで発見には至っていない。
直近では2024年10月に碧堤墓地で発掘が進められた。今回の対象区域はその南側に位置する約330平方メートルで、今後はほかの候補地でも順次調査を進める。
国防省は「遺族の意向を最大限反映し、これまでの資料を精査しながら発掘を進める」としている。
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