
韓国の公的年金である国民年金が、ゲーム企業クラフトン(KRAFTON)の株式を大幅に売却し、事実上の損切りに踏み切った。上場直後に5%以上を保有していたが、長期にわたる株価低迷を受け、持ち分を縮小したとみられる。
金融監督院の電子公示によると、国民年金は2025年3月から2026年1月にかけてクラフトン株51万1844株を売却した。これにより保有比率は約1ポイント低下し、6.1%となった。
売却単価は公表されていないが、この期間の株価水準から、売却額は約1195億ウォン~1976億ウォンと推定される。市場の関心は、今回の売却による損失規模に集まっている。
国民年金はクラフトンが2021年8月に上場した直後から株式を取得した。当時の公募価格は49万8000ウォンで、平均取得単価は約43万ウォン前後とみられている。
これを今回の売却株数に当てはめると、損失は最低約225億ウォンから最大約1005億ウォンに達する可能性がある。株価の下落幅により損失規模が大きく変動する構造だ。
クラフトンは主力ゲーム「PUBG:バトルグラウンド」の好調を背景に、2025年は売り上げ・営業利益ともに過去最高を記録した。それにもかかわらず国民年金が持ち株を減らした背景には、今後の成長性に対する不透明感があるとみられる。
同社は現在、「サブノーティカ2」や「パルワールドモバイル」など26本の新作プロジェクトを進めているが、主要タイトルの発売時期は未定で、一部では開発を巡る法的問題も浮上している。
市場では、主力IPへの依存から脱却できるかが今後の評価の分かれ目になるとの見方が強い。今回の売却は、IT株全体の見直しとともに、こうした不確実性を織り込んだ判断と受け止められている。
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