2026 年 3月 25日 (水)
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韓国の研究チーム、EV5000台を束ねる仮想バッテリー技術開発…電力市場取引も可能に

個別の電気自動車を一つに束ねたリアルタイム仮想バッテリーの構成図=GIST(c)KOREA WAVE

韓国・光州科学技術院(GIST)は、電気電子コンピュータ工学科のキム・ユンス教授による研究チームが、複数の電気自動車(EV)をまとめて1つの「バッテリー」のように活用し、実際の電力市場での取引まで可能にする「堅牢な仮想バッテリー」モデルを開発したと明らかにした。

メガ・ニュース(MEGA News)のパク・ヒボム記者の取材によると、この技術は、個々の車両のバッテリー状態や容量情報を把握していなくても電力運用が可能で、策定した電力計画を各車両に正確に分配して実行できる点が特徴だ。

キム・ユンス教授は「電気自動車を電力網と連携して活用するV2G(Vehicle to Grid)技術の商用化を前倒しできる」と期待を示した。

近年普及が進む電気自動車は、単なる移動手段にとどまらず、電力を蓄え供給する「移動型発電所」としての役割を持つ分散エネルギー資源として注目されている。

研究チームは複数の電気自動車を一つの集合体としてまとめ、「仮想バッテリー」として扱う数学モデルを提案した。このモデルでは、個々の車両の複雑なバッテリー状態を逐一計算することなく、全体を一つの大きなバッテリーと見なして蓄電・供給可能な電力量を一括で算出できる。

さらに、短時間で供給可能な電力量を計算し、目標充電量と充電器への接続時間という最小限の情報のみで電力運用ができるよう設計されている。全体の電力計画が各電気自動車の実際の充放電として誤差なく実現できることも数学的に証明された。

この仮想バッテリーは実際の電力市場でも活用可能で、複数の電気自動車を一つにまとめることで、電力市場やリアルタイム電力市場に参加し、電力需要や価格に応じて供給・蓄電戦略を自動的に構築できる。

研究チームは8カ月間にわたり、数千台の電気自動車データを基に電力市場のシミュレーションを実施した。その結果、従来方式と比べて運用コストを最低8.8%から最大14.9%まで削減できることを確認した。

また、5000台規模の大規模な電気自動車の集合でも、高速な計算により電力市場への参加が可能であることも確認された。

キム・ユンス教授は「大規模な電気自動車を信頼性のある電力資源として活用できる基盤を整えた。市場計画と実際の個々の電気自動車の運用との乖離を減らすことで、V2G技術の商用化を前倒しし、電力網の柔軟性と安定性の向上に寄与する」と述べた。

(c)KOREA WAVE

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