2026 年 3月 10日 (火)
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韓国の個人投資家、過去最大33兆ウォンの信用投資…原油高とウォン安が金融市場に影

イラン・ホルムズ海峡にあるゲシュム島(c)Reuters/news1

米国・イスラエルとイランの戦争によって韓国株式市場の変動性が拡大する中、個人投資家の「借金投資(借り入れによる投資)」規模が過去最大の33兆ウォンを超えた。株価の急落を底値と見て反発を狙う個人投資家の動きが広がっているとみられる。

ただ、中東情勢の悪化でイランによるホルムズ海峡封鎖が現実味を帯び、国際原油価格が急騰。ウォン安圧力も強まり、金融市場の不確実性が高まる中で、レバレッジを使った投資がかえってリスクになるとの懸念も出ている。

韓国金融投資協会によると、2026年3月5日時点の国内株式市場の信用取引残高は33兆6945億ウォン(約3兆7064億円)に達し、過去最高を記録した。内訳はコスピ22兆8153億ウォン(約2兆5097億円)、コスダック10兆8792億ウォン(約1兆1967億円)だった。

コスピとコスダックの値動きが激しくなる中、個人投資家が割安局面での買いを狙い、借り入れ資金を使った投資を拡大したとみられる。コスピは3日に452.22ポイント(7.24%)下落し、4日には698.37ポイント(12.06%)急落。しかし5日には490.36ポイント(9.63%)急騰するなど乱高下が続いた。

先週、個人投資家が純買いした上場投資信託(ETF)上位10銘柄のうち5銘柄が、指数の値動きを2倍追随するレバレッジ型商品だった。

株式投資の待機資金とされる個人投資家の預かり金も過去最高水準に達している。投資家預託金は2月27日の118兆7488億ウォン(約13兆0624億円)から3月4日には132兆682億ウォン(約14兆5275億円)へ増加し、過去最高を更新した。5日も130兆8873億ウォン(約14兆3976億円)を記録した。

しかし投資熱が高まる一方で、中東情勢の不確実性は大きな不安材料となっている。イランがホルムズ海峡を通過するタンカーへの報復攻撃を警告したことで、現在タンカーの運航は事実上停止した状態とされる。

この影響で米国産原油WTI先物は3月6日、12%以上急騰して1バレル=90ドル(約1万3320円)を突破し、91.27ドル(約1万3508円)で取引を終えた。WTIが90ドルを超えたのは2023年9月以来だ。

国際原油指標のブレント原油先物も9.26%急騰し、1バレル=93.32ドル(約1万3811円)で取引を終えた。ブレント原油が100ドルを突破したのは、ロシアによるウクライナ侵攻で原油価格が急騰した2022年8月が最後だった。

さらに石油輸出国機構(OPEC)加盟国のクウェートは、ホルムズ海峡封鎖の影響で減産に入った。原油輸送が滞り、貯蔵施設が満杯に近づいたためだ。イラクも貯蔵不足を理由に1日150万バレルの減産を実施した。

韓国石油公社によると、2026年1月時点で韓国の原油輸入の71%は中東産で、国内の精製設備は中東産の重質原油に最適化されている。このため他地域からの輸入を急に増やすことは難しい状況だ。

原油供給に支障が出れば、石油化学をはじめ半導体、自動車、物流など産業全体に影響が広がる可能性がある。原油価格がドル建てで急騰すればドル需要が増え、ウォン安が進行し、為替差損を警戒した外国人資金の流出につながる恐れもある。

3月6日のソウル外国為替市場で、ドル・ウォン相場は前日比8.3ウォン安の1476.4ウォンで取引を終えた。夜間取引では一時1495ウォンまでウォン安が進み、1481.6ウォンで取引を終えた。

BNK投資証券のキム・ソンノ研究員は「イラン戦争による地政学的リスクの高まりで金融市場の不確実性がさらに拡大した。戦争が長期化すれば、原油をはじめとする資源価格の上昇を通じてインフレ圧力が強まる可能性がある」と分析している。

(c)news1

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