
韓国政府が物価安定を掲げ、小麦粉価格の引き下げが進むなか、食品・外食業界が超低価格の商品を前面に打ち出している。単なる小幅値下げにとどまらず、消費者が実際に価格低下を実感できる水準まで引き下げる取り組みだ。
その代表例として、新世界フードが展開するノーブランドバーガーがある。主力商品のひとつ「アメージング・プルコギ」バーガーを2500ウォン(約265円)で販売しており、1万ウォン(約1060円)でバーガー4個が購入できる計算になる。これは最近の外食価格水準を踏まえれば競争力のある価格とされる。
ベーカリー大手のパリバゲットも超低価格ラインを強化する。3月には1000ウォン前後(約106円前後)の低価格クロワッサンを投入する予定で、990ウォン(約105円)の菓子パンや1990ウォン(約211円)のサンドイッチなどをそろえた新ラインを展開する。
小売・コンビニ業界でも価格訴求が進んでいる。Homeplusは三角キンパを990ウォン(約105円)、パスタを3390ウォン(約360円)で販売。イーマートは15インチの大型ピザを1万ウォン台(約1060円台)で提供している。
コンビニチェーンでは、CUが低価格シリーズを展開し、GS25も2000ウォン台後半(約210円台後半)の弁当セットを打ち出している。
業界では、全商品を一律に値下げするのではなく、消費者の注目度が高い代表商品に価格競争力を集中させる戦略が広がっている。コスト低下分を選別的に販売価格へ反映し、集客効果と体感物価の緩和を同時に狙う手法が注目されている。
韓国消費者院の価格情報によると、1月の主要外食品目の平均価格上昇率は約4.4%で、物価高への負担感が続いている。このような状況の中、象徴的な超低価格商品が消費者の心理的な安定につながるとの見方も出ている。
流通業界関係者は「すべての商品を一斉に値下げするのは難しいが、代表商品を中心とした価格調整は消費者に前向きなシグナルとなり得る」と述べた。
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