
韓国で過去5年間、家計向け貸出が15%増加したのに対し、自営業者向け貸出は55%を超える急増を記録した。これは家計債務の約3.7倍に達する伸び率であり、1000兆ウォンを超える自営業者の債務が依然として金融システムの安定を脅かす“爆弾”として警戒されている。
韓国銀行(韓銀)大田・世宗・忠南本部が8月17日発表した「大田地域の家計債務の現状と潜在リスク点検」報告書によると、2025年第1四半期末時点で全国の家計債務は2019年末比で15.0%増加。一方で、同期間の自営業者向け貸出は55.6%増加した。
韓銀は自社の家計債務データベースをもとに、個人事業者ローンを保有する債務者を「自営業者」と定義し、その家計債務と事業貸出を合わせた数値を集計している。
その結果、2025年第1四半期末時点での自営業者貸出総額は1067兆6000億ウォンと推定される。コロナ以前から増加を続け、2022年には1000兆ウォンを突破したが、その後はやや増加ペースが鈍化している。
問題は、貸出急増とともに延滞率も上昇している点にある。韓銀の推計によると、自営業者全体の延滞率は第1四半期末で1.88%。これは長期平均(1.39%)を上回る水準であり、四半期基準では2015年第1四半期(2.05%)以来の高水準となる。
特に、複数の金融機関から借り入れがあり、所得や信用の低い「脆弱自営業者」の延滞率は12.24%に達し、長期平均(8.35%)を大きく超えた。これは2013年第2四半期末(13.54%)以来、約12年ぶりの高水準である。非脆弱層の延滞率(0.46%)と比べると、26倍に上る差だ。
韓銀大邱本部の報告書では、自営業者の利益率は2016〜2019年には平均−1%程度だったが、2020〜2022年には−4%以上に悪化したとされる。背景には物価高・高金利による収益減少や、オンラインプラットフォームの普及による売り上げ格差の拡大が挙げられている。
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