
韓国で2026年に発刊予定の「国防白書2026」から「北朝鮮=敵」という表現が外れる可能性があるとの報道に関連し、韓国国防省は「北朝鮮政権と北朝鮮軍はわれわれの敵という立場に変わりはない」として、関連表現を維持する方針を示唆した。一方、統一省は「『主敵』である北朝鮮と平和共存を追求することはできない」として、国防省とは異なる立場を示した。
イ・ギョンホ国防省副報道官は18日、ソウル市竜山区の国防省庁舎で開かれた定例ブリーフィングで、「国防省が2026年に発表予定の白書で、北朝鮮を敵と規定しない方向を検討しているという報道は事実ではない。北朝鮮政権と北朝鮮軍がわれわれの敵であるという立場に変わりはない」と述べた。
韓国野党「国民の力」のカン・デシク議員室が国防省から提出を受けた資料によると、国防省は「北朝鮮軍と北朝鮮政権はわれわれの敵」と発言したアン・ギュベク(安圭伯)国防相とチン・ヨンスン合同参謀議長の発言が今も有効かを問う質問に、「現在、2026年国防白書の草案を作成中。北朝鮮に対する表現は政府の対北朝鮮政策を基に、さまざまな意見収集を経て検討する」と答えた。
イ・ジェミョン(李在明)政権は朝鮮半島の平和共存を対北朝鮮政策の方向に設定しており、そのため2026年に発刊される国防白書では、過去のノ・ムヒョン(盧武鉉)政権、ムン・ジェイン(文在寅)政権時代のように「北朝鮮=敵」という表現が削除される可能性が提起されていた。
しかし、イ・ギョンホ副報道官は「2026年の白書で『北朝鮮=敵』表現に変化はないと理解してよいか」との質問に「はい」と答え、白書に該当表現を維持することを示唆した。
ただ、統一省は、政府が朝鮮半島平和政策を推進する状況で、北朝鮮を主敵と規定するのは現実的ではないとの趣旨の立場を示した。
統一省当局者は同日、記者団に「朝鮮半島の平和共存はイ・ジェミョン政権の確固たる政策目標だ。北朝鮮を主敵と規定した状態で、『主敵』である北朝鮮と平和共存を追求することはできない。『主敵』概念は過去のノ・ムヒョン、ムン・ジェイン両政権の延長線上で議論されるべきだ。国防白書上の表現もこうした文脈で検討されるべきだ」と説明した。統一省はこうした意見を国防省に伝える方針だ。
国防白書は韓国の国防政策目標や北朝鮮の軍事的脅威などを評価する内容を盛り込んだ文書で、1967年に初めて発刊された。1988年から2000年までは毎年発刊され、2004年から発刊周期が2年に変わったが、2024年は12・3非常戒厳事態により発刊が遅れた。
2026年末に発刊されるとみられる「国防白書2026」は、イ・ジェミョン政権初の国防白書で、戦時作戦統制権の移管、9・19軍事合意の復元、「同盟現代化・戦略的柔軟性」などに関する内容が盛り込まれる見通しだ。
(c)news1