
韓国・大田(テジョン)の動物園から脱走したオスのオオカミ「ヌック」が、逃走から8日目を迎えても捕獲されておらず、周辺住民の間で不安といら立ちが広がっている。
ヌックが潜んでいるとみられる大田市中区の山あいでは、連日ドローンによる捜索が続いている。捜索チームは村の集会所を拠点に、モニターを確認しながら熱画像ドローンで行方を追っている。
当局は脱走当日の8日以降、毎日約10機のドローンを投入しているが、前日に一度捕獲に失敗して以降、位置の特定ができていない。
長期化する捜索に、住民の不安は増している。70代の住民は「オオカミが人を襲わないと断言できるのか」と懸念を示し、「危険だから時間がかかるのかもしれないが、なぜここまで捕まらないのか」と疑問を口にした。
一方で、危険性を低く見る声もある。近くで犬の散歩をしていた住民は「ニュースを見る限りそれほど攻撃的ではなさそうだ」と話しつつ、「夜は森から突然出てくるかもしれない」と警戒を続けている。
また別の住民は「犬のようなものではないか」とし、「多くの人員を投入しているのに捕まらないのが理解できない」と不満を漏らした。
現時点で人的・家畜被害が出ていないことから、地域では一部に楽観的な見方も広がっているが、市当局は「2歳の成体のオオカミ」であると強調し、十分な注意を呼びかけている。
さらに、捕獲用トラップ付近に近づく市民もいることから、出没が予想される地域への立ち入り自粛を重ねて要請している。
当局は安全確保を優先し、射殺ではなく生け捕りの方針を維持しているが、この対応を巡ってはインターネット上で賛否が分かれている。「被害が出る前に射殺すべきだ」との声がある一方、「動物園育ちの個体に責任はない」「過剰対応だ」といった反対意見も出ている。
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