2026 年 4月 23日 (木)
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韓国と米国、「対北朝鮮情報」で摩擦…情報共有中断で連携に影

チョン・ドンヨン(鄭東泳)統一相(c)news1

韓国のイ・ジェミョン(李在明)政権のチョン・ドンヨン(鄭東泳)統一相による北朝鮮の核施設に関する発言をきっかけに、韓国と米国の間で対北情報を巡る摩擦が表面化している。米国は、チョン・ドンヨン氏が事前協議なく機密性の高い内容を公表したとみて不満を示した。一方、韓国統一省は、米国から共有された情報に基づく発言ではないと説明し、双方の主張が食い違っている。

米国は問題視した対応として、これまで継続してきた対北朝鮮情報の常時共有を突然停止したとされる。これにより、韓国政府の対北監視態勢に影響が及ぶ可能性や、外交摩擦へ発展する懸念が指摘されている。

問題となったのは、チョン・ドンヨン氏の国会外交統一委員会(先月6日)での発言だ。北朝鮮のウラン濃縮施設について、寧辺や降仙に加え「亀城市」にも存在すると述べた。チョン・ドンヨン氏はまた、ラファエル・グロッシ国際原子力機関(IAEA)事務局長の報告に言及し、北朝鮮が兵器級となる90%の高濃縮ウランを生産していると説明した。

亀城市は平安北道に位置し、以前から未公表の核関連施設の存在が指摘されてきた地域だが、韓米が公式に確認した事実はない。発言後、グロッシ事務局長の報告に該当内容が含まれていないとの指摘が出るなど、情報源への疑問も浮上した。

事態が拡大したのは、17日に米国がこの発言を当局レベルで問題視し、対北情報の共有を停止する方針を伝えたと報じられてからだ。実際に米国は約1週間前から、一部の情報提供を止めており、1日あたり50~100ページ規模の情報が共有されなくなったとされる。

今回の措置は一方的な対応と受け止められている。これまで韓米はそれぞれの情報を持ち寄って分析を進めてきたが、米国の情報資産に依存してきた分野では影響が避けられないとの見方が出ている。

韓米は現在、この問題を巡り意思疎通を続けているとされるが、双方の立場には隔たりがあり、調整は容易ではないとみられる。

◇米国側の不満が蓄積

統一省は17日、在韓米国大使館を通じて問い合わせがあり説明したと明らかにし、「亀城の核施設」への言及は過去の研究機関報告などに基づく公開情報だと説明した。

しかし、韓国野党「国民の力」が発言を問題視し更迭を求めると、統一省は18日、「亀城に関するいかなる情報も他機関から受け取っていない」とし、米国情報に基づく発言ではないと改めて強調した。

また統一省は、チョン・ドンヨン氏が就任前の人事聴聞会でも同様の言及をしていたとして、独自認識に基づく発言だったとの立場を示した。

一方で、今回の問題は米国側の不満の蓄積が背景にあるとの見方もある。韓国政府が非武装地帯での権限見直しや対北政策の主導体制変更を進めてきたことが、米国側の不信感につながった可能性が指摘されている。

米国が制限した情報は、偵察衛星や偵察機による画像や通信傍受などとみられ、韓国が依存度の高い分野でもある。

もっとも、韓国側の情報収集能力も向上しており、決定的な影響は避けられるとの見方もある。人的情報などでは韓国が強みを持ち、双方が情報を相互補完してきた側面もあるためだ。

専門家は、今回の共有停止が日常的な情報にとどまる可能性も指摘し、同盟関係の根幹が大きく揺らぐ事態には至らないとの見方も示している。

(c)news1

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