2026 年 5月 22日 (金)
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韓国が仕掛ける「AI外交」…9つの国際機関・5つの開発銀行が参加、「グローバルハブ」構築へ

韓国のキム・ミンソク(金民錫)首相=KTVキャプチャ(c)KOREA WAVE

韓国政府が国連傘下の国際機関や多国間開発銀行と連携し、韓国に「グローバル人工知能(AI)ハブ」を構築する。気候危機、保健、食糧、難民などの国際課題にAIを適用する協力プラットフォームとして育成し、AI外交の主導権確保を目指す。

メガ・ニュース(MEGA News)のチャン・ユミ記者の取材によると、キム・ミンソク(金民錫)首相と科学技術情報通信省、財政経済省、外交省など関係省庁は21日、「グローバルAIハブ」ビジョン宣言式を開いた。

この日の行事には、国際労働機関(ILO)、国際移住機関(IOM)、国際電気通信連合(ITU)、国連開発計画(UNDP)、国連環境計画(UNEP)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連児童基金(UNICEF)、世界食糧計画(WFP)、世界保健機関(WHO)など9つの国際機関が参加した。

また、世界銀行(WB)、アジア開発銀行(ADB)、米州開発銀行(IDB)、欧州復興開発銀行(EBRD)、中米経済統合銀行(CABEI)など5つの多国間開発銀行も参加した。政府はこれらの機関とともに、ハブを中心としたグローバルAI協力体制を構築する。

政府は今回の宣言式を契機に、韓国をAI基盤のグローバル課題解決拠点として育成する動きを本格化させる。国際機関と多国間開発銀行が参加する協力体制を通じて、AI政策・標準、データ・モデル共有、実証事業を統合した国際プラットフォームを構築する戦略だ。

グローバルAIハブは「すべての人のためのAI、グローバル課題解決のためのAI」をビジョンに掲げる。気候変動、感染症、食糧資源、難民、労働、普遍的接続性など、単一国家や機関だけでは解決が難しい複合危機へのAI活用を核心としている。

ハブは大きく3つの軸で運営される。政策・標準分野では、開発途上国のAI導入やAI技術の標準・指針策定を支援する。共通協力基盤分野では、データやモデル、実証事例を国家や機関間で共有する体制を整備する。実証分野では、ツールやモデル、ソリューションを開発し、実際の活用事例創出を担う。

今回の構想は、韓国のAI戦略が産業育成を超え、「AI外交」と「デジタル政府開発援助(ODA)」へ拡大している点で注目される。これまでAI競争は超巨大モデル、半導体、クラウドインフラ、データセンター投資など技術・産業覇権を中心に展開されてきたが、グローバルAIハブは国際機関協力、途上国支援、公共問題解決、AI安全・標準議論を結び付けた構想となっている。

特に開発途上国向けAI支援は、今後の市場拡大とも直結するとみられている。保健、気候、食糧、移住、教育、行政など公共分野でAI活用モデルが構築されれば、関連ソリューション、クラウド、データインフラ、教育・コンサルティング需要へつながる可能性があるという。

韓国政府は電子政府、公共データ、行政システムのデジタル化経験も前面に打ち出している。AIモデルやインフラと組み合わせることで、開発途上国の公共システム転換を支援するパッケージ型協力モデル構築を目指す。

多国間開発銀行との連携も実行力強化につながると期待されている。ク・ユンチョル(具潤哲)副首相兼企画財政相は、世界銀行、米州開発銀行、アジア開発銀行、欧州復興開発銀行、中米経済統合銀行が韓国内に設立するAI特化センターとグローバルAIハブとの連携案を発表した。世界銀行AI・デジタル知識センターは2025年12月に仁川・松島で開設され、現在運営されている。

共同声明には、責任ある人間中心のAI、人間による監督、権利基盤設計、透明性、相互運用性、開放性、データ保護と個人情報保護、情報セキュリティ、リスク評価と緩和などの原則も盛り込まれた。

(c)KOREA WAVE

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