2026 年 4月 14日 (火)
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韓国「備蓄油」放出せず、需給維持へ…政府が供給安定を強調

キム・ジョングァン産業通商資源相(c)news1

韓国政府は、原油の国家備蓄を放出せずに4~5月の需給を乗り切れるとの見通しを改めて示した。

キム・ジョングァン(金正官)産業通商資源相は4月12日、テレビ番組で「現在確保している物量に企業の在庫を加えれば、備蓄油の放出なしでも対応できる」と説明した。中東情勢の緊迫化でホルムズ海峡が封鎖され、一時は供給不安が高まったが、代替調達や需要管理により短期的な危機は回避できると強調した。

政府は従来のホルムズ海峡ルートに代わり、紅海経由の航路活用も検討している。韓国海軍の部隊による護衛や、安全確保を前提に輸送ルートの多様化を進める方針だ。またサウジアラビアからは韓国向け供給を優先するとの約束も取り付けたという。

原油調達の多角化も本格化している。カザフスタンなど中東以外からの輸入を拡大し、供給源と輸送経路を分散させる戦略だ。非中東産原油の導入で増加する物流コストについては、政府が一部を支援する。

石油化学の基礎原料であるナフサの供給も回復傾向にある。3月末に約55%まで低下した稼働率は、4~5月には約80%水準まで改善する見込みだ。政府は日次モニタリング体制を通じて供給状況を管理し、安定化を図っている。

また、今回の補正予算には約8691億ウォン(約956億1000万円)規模のサプライチェーン対策を盛り込んだ。ナフサ輸入価格の上昇で企業が調達を控える事態を防ぐため、輸入差額を補填する仕組みを採る。キム・ジョングァン氏は「工場停止を避けるため、輸入を維持するインセンティブが重要だ」と説明した。

半導体製造に不可欠なヘリウムについても、短期的な確保にめどが立っている。従来はカタール依存が高かったが、米国産への切り替えを進め、6月末まで供給に支障が出ない体制を整えた。「ヘリウム不足で半導体工場が停止する事態はない」と強調した。

一方で、中東産原油に最適化された精製設備など構造的な課題は残る。政府は当面の危機対応に加え、供給網の多様化と産業構造の見直しを並行して進める必要があるとしている。

(c)news1

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