
北朝鮮からの脱出(脱北)を題材にしたデンマーク・韓国合作映画について、ロシア当局が国内上映を公開1週間前に突然、不許可とした。脱北は北朝鮮が敏感に反応するテーマであるだけに、北朝鮮との接近を強めるロシアが政治的判断を下したとの批判が出るとみられる。
この映画の配給会社U Filmsによると、ロシア文化省は23日、脱北女性の人生を扱った映画「北朝鮮を離れて(ハナコリア)」の配給証発給を拒否した。配給証は上映に必要な手続きで、作品は30日に公開される予定だった。
U Filmsは「ロシア当局が連邦法上『その他の事由』を定めたいわゆる『z項』を根拠に、配給証の発給を拒否した」とし、「ロシアの観客がこの映画を合法的に見られなくなったことを非常に残念に思う」と明らかにした。「その他の事由」という条項の性格上、ロシア当局は配給証発給拒否の具体的な理由を明らかにしなかったという。
この映画は、アップルTVプラスのドラマ「パチンコ」で知られる俳優キム・ミンハが主演を務めた。映画「パラサイト~半地下の家族」のポン・ジュノ監督の通訳として知られるシャロン・チェが脚本作業に参加したとされる。
北朝鮮を脱出した女性が韓国で生きる道を探る過程を描いたこの映画は、デンマーク出身のフレデリック・ソルベルグ監督が演出を担い、韓国とデンマークの合作プロジェクトとして制作された。
脱北と外の世界への適応という物語を前面に出している点で、北朝鮮体制の現実に批判的に迫った作品と評価される。そのため、ロシアが北朝鮮を意識し、「脱北・北朝鮮人権」という枠組みがロシア国内で広がることを遮断しようとしたとの分析が出ている。
ロシアは最近、北朝鮮との軍事・安全保障協力を強化し、準軍事同盟に近い水準まで関係を引き上げている。最近、一度に3人の閣僚が訪朝し、近く双方が「クルスク解放1周年」行事を開く予定であることも、映画公開不許可の背景とみられる。
(c)news1