2024 年 5月 4日 (土)
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新型コロナで紙→PDF、韓国学生街で印刷業が苦境

機器が並べられた高麗(コリョ)大近くの印刷業者(c)news1

新型コロナウイルス感染に伴う非対面授業により、韓国の学校では紙の代わりにPDFファイルで講義資料を共有する習慣が定着し、学校周辺の印刷業者が苦境に立たされている。

「対面授業が始まれば学生が戻ってくると思っていましたが、期待外れでした」。ソウル市城北(ソンブク)区の高麗(コリョ)大近くで印刷業を営む男性は、こう吐露した。男性の店は売り上げが70%ほど減り、付近にあった同業者も4店、この3年間に廃業している。

男性は30年以上、印刷業を営んできた。アジア通貨危機(1997年)やリーマン・ショック(2008年)でも、大学だけは“無風地帯”だったそうだ。

だが、今回の新型コロナは違った。「みな、タブレットで筆記して資料をやりとりする。今後、紙文化は、思ったよりも早く、消えてしまいそうだ」。男性は肩を落とした。

新学期を迎えて「対面授業」が本格化し、大学街は久しぶりに活気を取り戻している(c)news1

ソウル市西大門(ソデムン)区の梨花(イファ)女子大近くの印刷業者も、新型コロナ以前に比べて売り上げが半分に減ったという。対面授業が始まったあとも、事情は似ていた。延世(ヨンセ)大近隣の印刷業者も「非対面授業をした以後、売り上げが30%ほど減った」とこぼしている。

(c)news1

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