2024 年 4月 20日 (土)
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物価高で資金難、庶民を狙う「超高金利」

写真は記事と直接的な関連ありません(写真=gettyimagesBank)©MONEYTODAY

韓国で物価上昇に伴って融資の敷居が高くなるなか、資金に窮する庶民を狙った違法な高利貸しが横行している。特に、信用力が低いために金融機関からの貸出を受けにくい人たちが高利貸しに追い込まれる傾向がある。韓国政府は経済的脆弱階層の被害を防ぐため、違法な高利貸しに対する特別取り締まりを続けることにした。

MONEYTODAYの取材によると、韓国京畿道(キョンギド)議政府(ウィジョンブ)に住む男性(25)は今年4月、急な資金が必要となり、オンラインローンプラットフォームを開いた。銀行からの融資が難しい人たちが「お金を融通してほしい」と書き込めば、業者が連絡してきてお金を借りることができるサイトだ。ほどなくして連絡があった。即座に融資に応じるが、高額の利子が条件だった。10万ウォン(約1万416円)を借りると、5日で元金・利子を合わせて20万ウォン(約2万832円)という。年率にすれば7300%となる。

金融監督院によると、違法な高利貸し被害の申告件数は、2017年には5937件だったのが、2021年には1.55倍増えて9238件になった。金融監督院が警察など司法当局に捜査を依頼した件数も同じ期間で93件から633件と、6.8倍増になっている。

申告を類型別にみると、▽ユーチューブなどを通じた違法貸付広告が2017年の64件から2021年には219件と3.4倍増▽高金利搾取が787件から2255件の2.9倍▽未登録業者による貸付が2818件から4163件に1.5倍▽違法債権取り立てが719件から869件と1.2倍増――などとなっている。

違法高利貸しの無理な債権取り立ては犯罪行為につながる。

ある高利貸し業者は返済が滞った債務者に対し、2018年11月から2021年10月にかけ、93回にわたって「家族を殺害する」など脅迫メールを送った違法行為で起訴され、蔚山(ウルサン)地裁は今年8月、懲役6カ月の有罪判決を出している。

(c)MONEYTODAY

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