2026 年 6月 1日 (月)
ホーム社会ジェットスキーの次はゴムボート…中国反体制派の密入国に揺れる韓国、第3国出国か中国送還か緊迫の行方

ジェットスキーの次はゴムボート…中国反体制派の密入国に揺れる韓国、第3国出国か中国送還か緊迫の行方

海洋警察に摘発された中国反体制派の董広平氏(c)news1

最近、ゴムボートに乗って韓国領海に入り、忠清南道泰安沖で逮捕された中国反体制派の董広平氏(68)の今後に関心が集まっている。董広平氏は、妻と娘がいるカナダ行きを希望している。今後の処遇は、韓国での刑事手続きと難民認定の可否などによって決まるとみられる。

董広平氏は25日、出入国管理法違反の疑いで緊急逮捕された。大田地裁瑞山支部は28日、董広平氏に対する拘束前被疑者審問(令状実質審査)を開き、「逃亡したり証拠を隠滅したりする恐れがあるとは考えにくい」として拘束令状を棄却した。

中国で警察官として勤務していた董広平氏は、1999年、10周年を迎えた天安門事件犠牲者を追悼する請願書に署名したことを理由に、職務を解かれた。その後、2001年に「国家政権転覆扇動」の疑いで逮捕され、3年間服役した。2014年には天安門事件犠牲者の追悼活動で再び拘束された。

2015年に釈放された董広平氏は、妻と娘が住むカナダへの亡命を希望している。董広平氏は令状実質審査のため裁判所に出廷した際、「カナダ政府が私を助けてくれることを望む」と話したとされる。

董広平氏は、2023年に中国山東省からジェットスキーで韓国に密入国した中国人権活動家、権平氏の事例を参考にしたとされる。権平氏は出入国管理法違反の罪で起訴され、1審で懲役1年、執行猶予2年を言い渡され、第3国への亡命手続きを経て米国に移住したと伝えられている。

董広平氏に対する捜査が現在進行中であるため、短期間で中国へ送還される可能性は大きくないとの見方が出ている。出入国管理法上、不法入国者は直ちに強制退去対象となるのが原則だが、通常、刑事手続きが進んでいる外国人については、強制退去の執行を急がない場合が多いためだ。

さらに、董広平氏が難民申請をした場合、国連難民条約加盟国である韓国は、迫害の恐れがある国への強制送還を禁じる原則に従わなければならず、中国送還の決定は猶予される可能性が高いとの見方が法曹界で出ている。

過去にタイに滞在していた際、中国へ強制送還された後に再び収監された経歴がある董広平氏が、再び脱出を試みた事情などは、迫害の危険を裏付ける要素として、今後の難民審査過程で考慮される可能性があるとの分析も出ている。

韓国のチョン・ソンホ(鄭成湖)法相は29日、董広平氏の処分計画について「本人の密入国目的が何なのかを検討し、慎重に処理する」と述べた。

ただ、中国が自国の反体制派に対する司法権を主張し、送還を要求する可能性も取り沙汰されており、中国との外交問題に発展する可能性もあるとの見方も出ている。

(c)news1

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