
中東戦争が続き、国際秩序の変化が予告される中、シャトル外交を通じた日韓首脳会談が適切な時期に開催されたとの評価が出ている。日韓両国は実際に今回の会談を通じて、LNG(液化天然ガス)・原油などエネルギー分野で協力を強化することにするなど成果を上げた。
韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領は19日、慶尚北道安東市内のホテルで高市早苗首相と会談した後、日韓共同記者発表を通じて「最近の中東情勢に起因するサプライチェーンとエネルギー市場の不安定性について、両国間の緊密な協力の必要性がさらに高まったとの認識を共有した。中東地域の平和と安定が一日も早く回復されなければならないという点でも認識を共にした」と明らかにした。
日本は韓国と同様に原油輸入における中東依存度が高く、タンカーの大部分が中東戦争の影響で封鎖されたホルムズ海峡を通過する。中東戦争が日本国内のエネルギー需給に及ぼす打撃が大きいことを意味する。

この日の会談で両国は、主軸となるエネルギー源であるLNGおよび原油分野での協力を一層強化することにした。そのため、2026年3月に締結された「LNG需給協力文書」を基盤に両国間のLNG協力を拡大する一方、原油需給・備蓄に関連する情報共有と意思疎通チャンネルも深化させていく。
エネルギー供給網も強化する。両国は2026年3月の「日韓サプライチェーン・パートナーシップ」の成果を評価する一方、両国間のサプライチェーン協力をさらに拡大していくことにした。また、高市首相の提案により、他のアジア諸国との資源サプライチェーン協力の範囲も広げることにした。
国民大学日本学科のイ・ウォンドク教授は「中東戦争による被害状況も似ており、米国から求められる内容も似ているため、韓国と日本は似た境遇にある。今の状況で(エネルギー分野の)対話と協調の必要性を強調したのは当然だ」と述べた。

トランプ米大統領と習近平中国国家主席が最近首脳会談を開き、ロシアのプーチン大統領と習主席も会談するなど、大国間の首脳会談が連鎖的に進められ、国際秩序の変化が予告される。そんななか、日韓両国が安全保障分野で協力関係を再確認したことも意義深いとの評価だ。
最近、トランプ大統領は習主席との会談後、台湾に対する米国の武器販売について「良い交渉カードだ」と発言し波紋を呼んだ。このような発言は、トランプ大統領が東アジア地域諸国の安全保障問題をいつでも「交渉のテーブル」に載せる可能性があるとの懸念を高めた。
この日、イ・ジェミョン大統領も記者発表で「国際情勢が急変する中、域内の平和と安定のための韓日、韓米日協力の重要性も再確認した。このような文脈で、最近の韓日安全保障政策協議会が初めて次官級に格上げされて開催されたことを非常に意味のある進展と評価した」と述べた。
さらに「北東アジア地域は経済・安全保障などさまざまな側面で相互に密接に連携しているだけに、域内の真の平和と安定のためには韓中日3カ国が互いに尊重し協力しながら共通の利益を模索することが重要だと強調した」と語った。
朝鮮半島情勢をめぐっても両国は踏み込んだ意見を交わした。イ・ジェミョン大統領は「私は南北が平和的に共存し、ともに成長する『戦う必要のない平和の朝鮮半島』を構築するというわが政府の立場を説明した」と述べた。
高市首相も「インド太平洋地域の平和促進のため、日米同盟、韓米同盟、戦略的連携を通じた抑止力と対処能力の維持および強化を含め、日韓両国が能動的に努力していくことが重要だ。北朝鮮問題については、核・ミサイル問題を含む北朝鮮対応について議論し、日韓、日米韓が緊密に連携して対応していくことを改めて確認した」と強調した。

亜洲大学政治外交学科のイ・ワンフィ教授は「米中首脳会談があり、中ロ会談も開かれ、北東アジア秩序にどのような変化が来るかわからない。このような時期に日韓会談が開かれたのはタイミングが非常に良かったと思う。われわれが米国から戦時作戦統制権(戦作権)を早期に返還してもらおうとする雰囲気を考慮しても、今後の対北抑止力強化の観点から日本との協力は重要だ」との見方を示した。
一方、両国首脳が約7カ月で4回対面し、首脳の故郷を相互訪問するなど、シャトル外交を完全に復元したこと自体も意味のある成果だとの評価が出ている。
イ・ウォンドク教授は「両国首脳間の親密度が高まり、相互間の信頼がさらに強固になったということは、それ自体だけでも意味づけができる。故郷相互訪問は、この政権で日韓間がさらに深化した関係を示す象徴だ」と語った。
(c)MONEYTODAY