2024 年 10月 12日 (土)
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韓国・麻薬再犯率40%近く…病院も治療人材も不足

昨年9月28日午前、作曲家で歌手のドン・スパイクがソウル市道峰区(トボング)のソウル北部地裁で拘束前の被疑者尋問を受けるため法廷に向かっている(c)NEWSIS

韓国で最近5年間、麻薬類犯罪再犯率が40%近くに上るのに、治療病棟と専門医療人材の両方が不足している状況であることがわかった。また、リハビリの現場では、無償治療は最大1年までで、費用負担で治療をあきらめる場合が少なくないという。

専門家は麻薬治療人材養成はもちろん、政府レベルでコントロールタワーを構築し管理する必要があると口をそろえる。

最高検察庁の「2021年麻薬犯罪白書」によると、2021年麻薬事犯再犯率は36.6%に達する。具体的には▽2017年36.3%▽2018年36.6%▽2019年35.6%▽2020年32.9%――などで着実に36%前後を記録した。

今月9日、約4500万ウォン相当のヒロポンを買収し、数回投薬した疑いで1審で執行猶予付き有罪判決を受けた作曲家で歌手のドン・スパイク(45)も、過去に大麻関連の罪で処罰されたことがあるという。

忠清南道(チュンチョンナムド)瑞山(ソサン)では今月5日、保護観察期間に再び麻薬を投薬した40代の男に対し、瑞山保護観察所が瑞山地裁に執行猶予の取り消しを申請した。この男は2021年、麻薬類管理に関する法律(向精神薬)違反の疑いで起訴され、裁判所から懲役1年、執行猶予2年、保護観察2年を言い渡された。

麻薬事犯の再犯の可能性は高いが、これを防止するための薬物中毒治療病院は本来の役割を果たせていない。麻薬類事犯を専門的に治療する人材も不足し、治療が不十分というのが実情だ。

保健福祉省の「麻薬類中毒者治療保護指定病院現況」資料によると、麻薬類中毒者治療保護のために指定された医療機関21カ所のうち9カ所は最近5年間治療保護実績がただの1件もなかった。

2021年の麻薬中毒治療指定病床は292床で、2017年(330床)より11.5%減少し、専門医も170人から132人へと22.3%減少した。

麻薬中毒者の治療保護指定病院である仁川チャムサラン病院の関係者は「麻薬に関する電話が1日に10件以上かかってくるが、当院に薬物治療・相談ができる精神科医はわずか2人だけ。患者をもはや受け入れることができないのが実情だ」と嘆いている。

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