
最近、ソウルの明洞、聖水洞、弘大入口などでは、オリーブヤングで買った化粧品やダイソーで売られている1000ウォン(約110円)の薬菓をいっぱい詰めた買い物袋を両手に持つ外国人を見かけるのが日常になった。かつての中国人中心から、日本や米国、欧州、東南アジアなど国籍も多様になった。流通業界関係者は「過去には免税店や百貨店に並んでいた外国人観光客の足が、今はオリーブヤング、ダイソー、無印良品、そして路地商圏へ向かっていることを実感する」と話した。
韓国を訪れる外国人観光客が急増し、2025年の韓国は過去最大規模のインバウンド観光成績を達成した。韓国観光データラボによると、2025年の訪韓外国人観光客は1870万人で、前年の1637万人より15%増加した。新型コロナウイルスのパンデミック直前に過去最高だった2019年の1750万人を上回った。2026年3月と4月には月間訪問客が相次いで200万人を突破した。
この流れは2026年も続く見通しだ。旅行業界では、2026年の訪韓外国人観光客が2100万人を突破するとの見方が出ている。こうした現象を生んだ最大の功労者はKコンテンツだ。ネットフリックスなど世界的な動画配信サービスで韓国ドラマ、映画、音楽などが人気を集め、それを現地で直接経験したい外国人の訪韓につながった。
彼らが韓国で韓国人の日常を経験し、旅行を通じて消費したことによる経済効果はかなり大きい。韓国文化研究院によると、2025年の外国人観光収入は219億ドル(約3兆2850億円)で、前年の191億ドル(約2兆8650億円)より14.7%増加した。
消費の仕方にも変化が表れている。新韓カードビッグデータ研究所などによると、2025年の訪韓外国人のカード決済額は前年より約29%増加した。一方、訪韓外国人1人あたりのクレジットカードの1件あたり決済額は4万2000ウォン(約4620円)で、7万ウォン(約7700円)を超えていたコロナ禍以前より約40%減少した。
これは、百貨店や免税店で高額なブランドバッグや衣類などを買っていた過去の少数による高額決済構造が、最近では少額を頻繁に決済する形に変わったためだとの分析が出ている。路上で5000ウォン(約550円)のトッポッキや揚げ物を食べ、ダイソーで5000ウォン以下の土産を買い、コンビニで2000ウォン(約220円)のカップ麺を食べながら少額を随時決済することが、K観光の新たな文化として定着したという意味だ。
こうした消費行動は、大手流通企業よりも客単価の低い自営業者や小規模事業者の売り上げ増加により大きく寄与しているとの分析だ。BCカードが作成した外国人観光客カード消費パターン分析報告書によると、外国人カード売り上げのうち免税店と百貨店の比率はコロナ禍以前より約17ポイント減少した一方、中小自営業、飲食、コンビニ業種の比率は50%を超えた。
これまでソウル明洞、東大門など都心部に集中していた外国人の足も、聖水洞、延南洞、益善洞など路地商圏の「ホットスポット」へ移っている。韓国観光データラボによると、2026年4月に城東区聖水洞1街で外国人観光客が使った金額は約33億3000万ウォン(約3億6630万円)で、2026年1月の20億7000万ウォン(約2億2770万円)より60%増えた。
外国人観光客の地域滞在時間が伸び、路地の隅々を巡る傾向が新たな観光消費トレンドとして定着すれば、内需低迷で苦しむ小規模事業者や自営業者の助けになり得る。
一方で、Kブランド観光が人気を維持するには、新しいKコンテンツの登場が非常に重要だとの指摘も出ている。流通業界関係者は「2025年にネットフリックスで最高人気作となった『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』に登場した明洞や弘大の通り、光化門、南山ソウルタワーなどが新たな観光名所として定着した」とし、「主人公たちが食べたトッポッキや揚げ物、漢江ラーメン、チメクが必須の食べ物になったように、外国人に韓国のライフスタイルを知らせる人気コンテンツを継続的に発掘しなければならない」と話した。【MONEYTODAY ユ・ソムシク記者】
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