
特別養子縁組として迎えた再婚相手の子ども2人と夫を留学のためオーストラリアに送り出した韓国人女性が「本当に家族だったのか」と疑問を持ち、離婚を決意したというエピソードが17日に放送されたYTNラジオ「チョ・インソプ弁護士の相談所」で紹介された。
相談者の女性は2015年、30代後半で再婚し、夫とその前妻との間に生まれた2人の子どもを特別養子縁組として迎え入れた。女性は「子どもたちを心から受け入れ、本当の家族だと確信していた」という。
しかし2020年、夫と子どもたちがオーストラリアに渡って状況が変わった。事業のため韓国に残った女性は留学費や生活費として毎月数百万ウォン(数十万円)を送金し、次第に負担が集中していった。
そのうえ新型コロナウイルスの感染拡大で事業が悪化し、数カ月間生活費も送れない状況になった。だが、夫に帰国してほしいと助けを求めたのに拒否された。この時、「本当の家族なのだろうか」と疑問が湧いた。そして離婚を決意した。
離婚訴訟を起こした女性は、これまで送金した留学費や生活費の返還の可否、特別養子縁組にした2人の子どもの縁組解消の可能性などについて相談した。
番組のアン・ウンギョン弁護士は「婚姻破綻が認められれば離婚は可能だが、夫が帰国要請を拒否しただけでは慰謝料の請求は難しい」と説明。
また「特別養子縁組は実子と同等の法的地位を持ち、単なる離婚では縁組の解消はできない。離婚しても特別養子縁組の子どもたちが成年になるまで養育費の支払い義務を負うことになる」と厳しい答えを出した。
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