「当社は1万台の車両中、1台でも欠陥があれば全員で解決に努めている。そのために非常に多くの努力を重ねてきた。このために韓国トヨタ自動車が21年にわたりスキルコンテストを開催しているのだ」
韓国トヨタ自動車の幹部が9日、ソウル近郊の龍仁(ヨンイン)にあるトヨタ・トレーニングアカデミーで開かれた「2024年レクサス・スキルコンテスト」の会場でこう語った。
レクサスは1月から10月までで計1万1479台を販売しているが、1台でも問題が発生すれば現場全員が対応にあたるという。
レクサス・スキルコンテストは、ブランドが韓国に進出した2002年から始まった。会場のトヨタ・トレーニングアカデミーは4月にオープンした施設で「顧客の幸せのために皆が一丸となる(All Together for Customer Happiness)」をテーマに掲げて開催された。
コンテストは▽サービスアドバイザー▽部品スペシャリスト▽セールスコンサルタント▽顧客サポート▽一般整備▽板金▽塗装――の計7部門で実施され、54人が競い合った。各地域での予選を勝ち抜いた人が参加している。
今年から新設された「セールスコンサルタント」部門は、顧客への対応スキルや、再購入に向けた金融商品の提案力、中古車査定スキルなどが評価対象で、サービスアドバイザーや部品スペシャリストとの連携も評価項目に加わった。
レクサスコリアの関係者は「参加者は単に1位や2位を目指すだけでなく、スキルの向上に挑んでいる。競技のために退勤後も勉強し、顧客に完璧なサービスを提供するために多くの鍛錬を積んでいる」と述べた。
韓国トヨタ自動車は毎年スキルコンテストを開催し、トヨタとレクサスの両ブランドが隔年交代で実施する形を取っている。スキルコンテストは単に技術を評価するものではなく、従業員が楽しむためのイベントとしても世界のトヨタグループで開催されている。
トヨタグループ部品運営部は「韓国でのコンテストのように日本でも家族が応援に来る。トヨタは『幸福の量産』というメッセージを基に、世界中で同じメッセージを伝えるためにコンテストを開催している。(今回のスキルコンテストを通じて)レクサスの顧客が、当社の優れた車と高いサービスを理解してくださることを期待している」としている。
この日、ある参加者の家族は、板金部門に出場する父親の姿を固唾(かたず)を飲んで見守っていた。また、顧客サポート部門では、競技者が顧客の不満に対応する様子を家族が緊張感をもって見つめていた。
韓国トヨタの今山学社長は「豊田章男会長が先日の訪韓で、レクサスとトヨタの使命は韓国の多くの顧客に笑顔をもたらすことだと話した。皆さんの努力とスキルコンテストの成果が、多くの笑顔のストーリーを生むだろう」と強調した。
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