2024 年 11月 26日 (火)
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新年10%下落、それでもNAVERが「買い」のわけ(下)

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ネイバーのもう一つの新成長エンジンはコンテンツだ。韓国発のデジタルコミック「ウェブトゥーン」はマーケティング強化の影響で、月間取引額が1000億ウォンを突破した。ウェブトゥーン、ウェブ小説などのコンテンツに基づく海外攻略の展望は明るい。

北米市場でネイバーの「ウェブトゥーン」と、カナダの小説創作プラットフォーム「Wattpad」の月間ユーザー数はそれぞれ1400万人と9400万人。ネイバーは昨年、「Wattpad」を買収し、「Wattpad WEBTOON Studios」を設立している。ネイバーウェブトゥーンとWattpadという二つのプラットフォーム内のコンテンツ100件以上を映像化するプロジェクトが、既に「Wattpad WEBTOON Studios」を通じて進められている。

ネイバーウェブトゥーンは昨年12月、韓国の総合文化コンテンツ企業「LOCUS」の持分52.19%を235億ウォンで買収し、事業の強化に乗り出した。LOCUSは、主要子会社として▽映画製作・配給などの事業を営む「サイダス(Sidus)」▽仮想人間を制作し、マネジメントする「サイダススタジオX」▽アニメーション制作チームの「サイダス・アニメーション」――などを有する。

今回の買収でネイバーがウェブトゥーン・アニメーション化の礎を築いた――ハナ金融投資のユン・イェジ研究員はこう分析する。

「サイダス・アニメーションは昨年、ネイバーウェブトゥーンが制作に参加したドラマ『ユミの細胞たち』アニメーションと、韓国産アニメ『レッドシューズ』を制作した。今後、ネイバーウェブトゥーンの主要IP(知的財産権)のアニメ化を担うことが期待される」

サイダススタジオXは、韓国のバーチャルインフルエンサーで初めてInstagramフォロワー10万人を記録したロージー(Rozy)を作った会社でもある。ロージーは2021年9月の段階で10億ウォンを超える収益を上げたといわれる。

◇検索、商取引、フィンテックも安定的成長

主力事業の検索プラットフォーム、商取引、フィンテックも安定的な成長を続けるとの見通しもある。

KB証券のチェ・ヨンヒョン研究員は「検索は技術の高度化とコンテンツ補強が続き、2桁成長を続けている。商取引とフィンテックはスマートストアの売上が鈍化しているにもかかわらず、外部の加盟店とオフライン売上の増加が決済金額の成長を牽引している」との認識を示す。

今年からネイバーの海外事業にも拍車がかかる見通しだ。昨年第4四半期(10~12月)から日本でオンラインショッピングプラットフォーム「マイスマートストア」の試験的なサービスが進められている。正式サービスは今年の第1四半期(1~3月)中に始まる予定。

IBK投資証券のイ・スンフン研究員は「マイスマートストアの事業主体である日本の『LINE』は、同国で月平均利用者数が9000万人にのぼり、全人口の70%を占める。持分法対象の『Zホールディングス』傘下に『Yahoo! JAPAN』と『LINE』があるため、検索サービスとマイスマートストアとの相互作用が期待できる」とみる。

現代自動車証券のキム・ヒョンヨン研究員は次のように予測する。

「今年のコマース売上高は前年比35.3%増の2兆311億ウォンと、前年の成長率を維持すると予想している。フィンテックの売上高は54.2%増の1兆4908億ウォンで、ネイバーペイの取引高は今年、54兆4000億ウォンと高成長を維持すると予想している。かんたん決済1位のプラットフォーム登場と、信用決済の本格化により、フィンテックの事業価値が浮き上がる可能性が高い」

◇「今年の変化に期待」

ネイバーの今月7日の終値は33万8000ウォンで、今年に入り10.7%下落した。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐ姿勢を見せてナスダックは急落し、この余波はネイバーにも及んだ。昨年第4四半期(10~12月)の営業利益が市場の期待値を下回るとの見通しも出ている。

第4四半期の業績低迷を理由に、DB金融投資はネイバーの目標株価を56万ウォンから52万ウォンに引き下げた。EBEST投資証券(54万ウォン→50万ウォン)とサムスン証券(54万ウォン→49万ウォン)も下方修正した。

ただし、証券3社はいずれも、ネイバーの中長期的な上昇余力は十分だとし、投資意見は「買い」を維持。他の証券会社でも今年、ネイバーの株価が上昇するとの見通しが示された。

NH投資証券のアン・ジェミン研究員は「韓国政府のプラットフォーム産業規制と大統領選などによりネイバーの株価は調整を受けたが、徐々に仕上げの局面に入る見通しだ。新たな経営陣によるグローバル事業とM&A(合併・買収)に対する積極性が続き、売上増による業績成長が見込まれる」と指摘する。

韓国投資証券のチョン・ホユン研究員は「ネイバーの株価は昨年9月以降、規制やモメンタム不在などの理由で調整が続けられてきた。ただ、ネイバーの成長性やメタバースなど新事業が順調に拡大している点などを考慮するならば、『買い』の時期や価格などについて少しずつ判断する必要がある」と述べている。

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