2024 年 11月 25日 (月)
ホーム社会韓国・カフェで勉強すれば、退治される?…「迷惑」の視線浴びる若者

韓国・カフェで勉強すれば、退治される?…「迷惑」の視線浴びる若者

ソウル市冠岳区(クァンアクグ)奉天洞(ポンチョンドン)のあるカフェ(c)MONEYTODAY

カフェで長時間勉強するいわゆる「カフェ勉」の若者を巡り、韓国で議論が続いている。カフェ側が客の回転率を重視するのに対し、利用者には時間を過ごす空間がほとんどないという現実がある。専門家は、市民が自由に時間を過ごせる公共施設の不足がカフェ勉論議の背景にあると見ている。

カフェ経営者ら自営業者が集まるオンラインコミュニティーに最近、「カフェ勉退治法」という文章が投稿された。そこには▽Wi-Fiのオフ▽2時間の利用制限▽ノートパソコン使用禁止▽コンセント遮断――などによって「カフェ勉が不便になるような環境」を作り出すよう提案されている。

カフェ側にとっては客の回転率が心配だ。公共料金や原材料価格の高騰でカフェ運営にかかる費用は高まる一方なのに、コーヒー1杯で長時間滞在されれば、売り上げに打撃を与えかねないからだ。

一方、客側には、他に適切な場所がないという現状がある。「スタディカフェ」に行けば、2時間で1万ウォン(約1000円)も取られる。近くに図書館はない。「家よりカフェの方が集中できるので、一度行ったらまとめて3~5時間ほど滞在してくる」(就活生)、「カフェは自由で安らかな雰囲気なので仕事に集中できる」(IT企業社員)などの声もある。

韓国都市研究所のチェ・ウンヨン所長は「外国に比べてコミュニティー施設が不足している。図書館は少ないうえ、硬いイメージなので、カフェが取って代わっている」と分析する。

また、ソウル市立大学都市行政学科のチェ・グンヒ教授は「大学図書館でも争いが起きるほど席が足りない。カフェの雰囲気のある図書館を作ったり、余暇や趣味の空間として住民センター施設を利用したりするなど、政府レベルで対策を考える必要がある」と指摘している。

(c)MONEYTODAY

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