2024 年 12月 22日 (日)
ホーム経済半導体韓国半導体業界、続く「最強寒波」…たまる在庫、市場回復見えず

韓国半導体業界、続く「最強寒波」…たまる在庫、市場回復見えず

サムスン電子平沢キャンパス全景(写真=サムスン電子提供)(c)NEWSIS

サムスン電子平沢キャンパス全景(写真=サムスン電子提供)(c)NEWSIS

世界的な景気の低迷で半導体業界が史上最悪の寒波を迎える中で、特にメモリーにとって「真冬」が相当長期化するとの憂慮が高まっている。需要の回復は当面見込めず、減産以外に市場正常化は見込めないといった悲観的な声が上がる。

半導体や投資の業界関係者によると、半導体メモリーのDRAM製品の在庫は昨年末時点で推定13~20週間分。通常は3~4週間であるため、相当な供給過剰だ。

これに伴い、製品価格も下落している。市場調査会社トレンドフォースによると、先月末のパソコン用DRAM汎用製品の価格は前月比18.1%落ち込み、史上初めて1ドル台に下落した。更に下落傾向は続くと見られている。

業界では在庫処分に全力を尽くしているが、市場が低迷しているだけに容易ではない。

サムスン電子の場合、昨年第4四半期(10~12月)末現在の在庫資産は52兆1879億ウォン(1ウォン=約0.1円)と、前四半期から兆ウォン程度減った。ただ、SKハイニックスは同期間に14兆6650億ウォンから15兆6330億ウォンへ微増、マイクロンは昨年12月1日現在の在庫資産は83億5900万ドルあり、3カ月で25.5%増えた。

メモリー業界は昨年末から本格的な減産に取り組んでいる。SKハイニックス、マイクロン、キオクシアなどは設備投資の縮小にも着手。サムスン電子も最近、生産ラインのメンテナンス強化とラインの再配置などによる強力な自然減産を進める考えを明らかにした。業界では6カ月後の第2四半期(4~6月)ごろに効果があらわれると期待している。

だが、減産努力はその場しのぎに過ぎないというのが業界のおおかたの評価だ。業況改善は市場需要が回復してこそ期待できるとの見方が根強い。

そんな中、市場反騰の推進力として注目されるのはサーバー市場だ。人工知能(AI)などでデータ使用量が大きく増え、高性能・高容量メモリー需要が大きく増えているためだ。しかし、企業のコスト削減が相次いでおり、積極的なサーバー投資が難しいという懸念も。トレンドフォースは今年グローバルサーバー出荷量が前年比1.87%増加するにとどまると展望している。

ただ、それでもメーカー各社はサーバー向け市場に期待感を示している。サムスン電子のキム・ジェジュン副社長は最近の実績発表で「今年発売される新たなプラットフォームに高容量メモリー半導体が多く使われ、DRAMなどの出荷量が20%以上増加しそうだ」と展望している。

SKハイニックスのキム・ウヒョン副社長(CFO)も「今年から来年度、既存データセンター向けサーバー装備の交替周期が来る。期待要因として作用する可能性がある」と述べた。

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