
韓国憲法裁判所が「裁判訴願」の第1号として審判に回付した「緑十字事件」を巡り、被請求人である大法院(最高裁)の答弁書提出期限が6月3日に迫り、最高裁の選択に法曹界の関心が集まっている。今回の最高裁の対応は、今後の裁判訴願手続きに対する基本的な姿勢を占う最初の試金石となる見通しだ。
憲法裁判所は4月28日、製薬大手「緑十字」が請求した裁判訴願事件を全員裁判部に回付。5月4日に最高裁へ審判回付通知を送達し、30日以内の答弁書提出を求めた。
緑十字は、公正取引委員会の課徴金処分を巡る行政訴訟で最高裁が「審理不続行」として上告を棄却したことについて、「裁判を受ける権利などの基本権を侵害された」と主張し、判決の取り消しを求めている。
現在まで最高裁が憲法裁判所に提出した答弁書はなく、内部で対応を検討中とされる。もし最高裁が答弁書を提出すれば、裁判訴願事件の被請求人として公式な意見を示す初の事例となる。
答弁書の提出は義務(強行規定)ではなく、提出しなくても法的な不利益や、自動的に相手の主張が認められるようなことはない。しかし、防御の機会を自ら放棄することになるため、事実上の不利益が生じる懸念もある。最高裁の選択肢は主に▽期限内に具体的意見を盛り込んだ答弁書を提出する▽裁判と裁判訴願制度の関係について原論的な意見のみを示す▽答弁書を提出しない――の3つに絞られる。
法曹界の一部では、最高裁が答弁書を出すとしても原則的な立場に留まるとの懸念が強い。
ある法曹関係者は「最高裁は現在も多くの未済事件を抱えており、裁判訴願の答弁書作成まで重なれば業務負担が限界を超えかねない。『憲法と法律に従って適切に審理した』という原則的な回答に留まるのではないか」と指摘する。
憲法裁判所には、5月14日までに計679件の裁判訴願事件が受理され、うち523件が事前審査で却下された。現在は緑十字事件を含む計5件が全員裁判部に回付されており、今回の最高裁の出方は、今後の両機関の手続き上の関係性を決定づける重要な出発点となりそうだ。
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