2026 年 4月 22日 (水)
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韓国SKハイニックス、巨額成果給で育休減少…出産3カ月復職も

ソウル・光化門の教保文庫(c)news1

「育児休業中の社員が早く復帰したり、出産後に産休だけで職場に戻るケースが増えている」。こうした声が社内で聞かれるようになっている。子どもを親に預けて費用を負担してでも、成果給を受け取る方が有利と考え、早期復職が当然とされる雰囲気が広がっているという。

韓国の半導体大手SKハイニックスでは2027年初め、過去最高水準の成果給支給が見込まれており、2026年の社員の育児休業を巡る状況にも変化が生じている。業界では、同社が2026年に200兆ウォン(約22兆円)規模の業績を達成した場合、1人当たり最大6億ウォン(約6600万円)に達する超過利益配分金(PS)が支給される可能性があるとみられている。

こうした成果給に加え、医療費支援や「ハッピーフライデー」、子ども向けキャンプなどの福利厚生も充実していることから、人材を社内に引き留める「ロックイン効果」が強まっているとの見方が多い。実際、自発的離職率は0.9%まで低下した。

市場調査会社の集計によると、SKハイニックスの2026年の業績予想平均は、売り上げ273兆5904億ウォン(約30兆円)、営業利益199兆6020億ウォン(約22兆円)となっている。前年と比べて売り上げは181.6%、営業利益は322.8%の増加となる見込みだ。

高い業績はそのまま成果給に反映される。同社は営業利益の10%をPS財源としており、労使交渉を通じて従来の支給上限も撤廃した。支給額の80%は当年に、残り20%は2年に分けて支払われる仕組みとなっている。

この基準では、2026年初めに支給されたPSは1人当たり平均1億4000万ウォン(約1540万円)規模とされる。さらに2027年初めには平均4億7000万ウォン(約5170万円)水準に達し、評価によっては最大5億8000万~6億ウォン(約6380万~6600万円)となる可能性がある。

こうした巨額の成果給は、長期休職を避ける企業文化にもつながっている。実際、育児休業取得者は2023年の1044人から2024年には756人へ減少し、2025年は824人とやや増えたものの、男性の取得率は2.8%から2.0%へと低下した。

一方で、比較的短期間で済み人事評価への影響が小さい配偶者出産休暇の取得者は増加している。2023年735人、2024年794人から、2025年には1091人へと大きく伸びた。

また、高額成果給は残業や休日勤務への意欲を高める効果もあるとみられる。関係者は「営業利益を伸ばすには生産量の拡大が不可欠であり、その分業務量も増える。社内には全員が懸命に働く空気がある」と話している。

人材流出防止策としては、従来からの福利厚生も重要な役割を果たしている。自発的離職率は2021年の3.5%から2024年には0.9%まで低下し、特に転職が多い30歳未満層でも5.7%から1.6%へと急減した。

福利厚生では、医療費支援として本人に年間最大1億ウォン(約1100万円)、配偶者や子どもには5000万ウォン(約550万円)を上限に実費を補助する制度がある。

さらに、家族や知人も利用できるライフスタイル型プログラムや、研修施設を活用した休養プログラム、子どものキャンプと親の休暇を組み合わせた制度なども整備されている。

勤務環境の柔軟化も進められており、毎月第2金曜日を休暇とする制度や時間単位の休暇制度を導入。年次有給休暇の取得率に応じて最大60万ポイントを付与する制度も設けられている。

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