2026 年 4月 3日 (金)
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南北交流に関与した元IOC委員死去…北朝鮮が沈黙する背景

チャン・ウン(チャン・ウン)元IOC委員(c)news1

北朝鮮が元国際オリンピック委員会(IOC)委員のチャン・ウン(張雄)氏の死去について、発生から5日が過ぎても公式に伝えていない。IOCが先に訃報を公表し追悼の意を示したのとは対照的で、異例の対応として注目されている。

IOCは4月1日、チャン・ウン氏の死去を発表し、スイス・ローザンヌのオリンピックハウスで3日間の半旗掲揚を決定した。一方、朝鮮中央通信や労働新聞など北朝鮮の官営メディアは、葬儀を含め関連報道を一切伝えていない。

これまで北朝鮮では、党や政府、軍の高官が死亡した場合、体制の結束や功績の強調を目的に大々的に報じ、最高指導者が直接弔問するのが通例だった。近年も主要幹部の死去時には、業績を称える長文記事とともに大規模な葬儀が営まれてきた。

こうした中、チャン・ウン氏の扱いは極めて異例だ。専門家は、北朝鮮の訃報には政治的メッセージが込められると指摘し、報道の有無自体が評価や立場を反映するとみている。

チャン・ウン氏は国際スポーツ界で長年活動し、北朝鮮で唯一のIOC委員として知られる。2000年シドニー五輪や2018年平昌五輪での南北合同入場の実現にも関与するなど、南北関係の橋渡し役を担ってきた人物だ。

このため、北朝鮮が報道を控えている背景には、韓国との関係を意識した政治的判断がある可能性も指摘される。大きく報じれば韓国側で追悼の動きが広がる可能性があり、対外メッセージの管理という観点から意図的に沈黙しているとの見方だ。

1938年生まれのチャン・ウン氏は元バスケットボール選手で、代表チームの主将を務めた後、指導者やスポーツ行政官として活動した。1996年にはIOC委員に選出され、国際舞台で北朝鮮を代表する存在として長年活躍した。

(c)news1

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