2026 年 3月 27日 (金)
ホーム政治北朝鮮「韓国は主敵、米国は管理対象」北朝鮮・金正恩総書記が描く2026年版“新冷戦”の構図

「韓国は主敵、米国は管理対象」北朝鮮・金正恩総書記が描く2026年版“新冷戦”の構図

労働新聞(c)news1

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が最高人民会議の施政演説で、対外政策における明確な“温度差”を改めて示した。韓国に対しては「無慈悲な代価」を警告するなど強硬な姿勢を打ち出した一方、米国に対しては批判のトーンを抑え、一定の余地を残す姿勢を見せた。

朝鮮労働党機関紙・労働新聞によると、キム総書記は「敵対勢力が対決を選ぶか、平和共存を選ぶかは彼ら次第だ」と述べ、いかなる状況にも対応できると強調した。米国については帝国主義や覇権主義を批判しつつも、具体的な個人名を挙げた直接的な非難や対話拒否の表現は避けた。今後の米朝対話の可能性を完全には閉ざさない意図があるとみられる。

一方、韓国に対しては、より直接的で攻撃的な姿勢が際立った。北朝鮮は韓国を「最も敵対的な国家」と位置付け、「いかなる行為にも躊躇なく無慈悲な代価を払わせる」と強調し、対話の余地を否定する立場を鮮明にした。

今回の演説は、北朝鮮が掲げる「南北は敵対する二つの国家」という路線を改めて確認する内容でもある。韓国側が融和的な対北政策を示しているにもかかわらず、北朝鮮は強硬姿勢を維持しており、南北関係は事実上の断絶状態が固定化しつつある。

その一方で、米国に対しては「戦略的管理」ともいえる対応を続けている。核保有国としての地位を強調しつつ、「非核化と経済支援の交換」には応じない立場を明確にしながらも、条件付きで関係改善の余地を残す構えだ。

専門家は、北朝鮮が韓国と米国を異なる軸で扱う「二重構造の外交」を展開していると指摘する。南北関係では対話よりも距離の維持と敵対の固定化、米朝関係では不信を前提とした限定的な関係管理という構図が続く可能性が高い。

こうした姿勢は、韓国の政権交代や対北朝鮮政策の変化に左右されず、北朝鮮自身の戦略に基づいているとみられる。今後もこの“平行線外交”が続くかどうかが、朝鮮半島情勢の大きな焦点となりそうだ。

(c)news1

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