
電子足輪を装着していた性犯罪前歴の男が20代女性をストーキングの末に殺害した事件を巡り、韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領が警察と司法当局の対応を厳しく批判した。これを受け、警察は事件全体に対する監察に着手した。
事件は14日午前8時58分ごろ、京畿道南楊州市梧南邑の路上で発生した。40代の男は、知人だった20代女性をストーキングした末、刃物で刺して殺害した疑いが持たれている。
イ・ジェミョン大統領は16日午後、この事件について「犯罪予防の対応が不十分だった」と指摘し、厳格な調査と責任者の処分を指示した。これを受けて警察庁は直ちに監察に入ると明らかにした。
男は2013年7月、強姦致傷などの罪で処罰され、2029年まで13年間電子足輪の装着を命じられていた。また2025年には特殊傷害の疑いでも起訴され、裁判が続いていた。重大な性犯罪歴を持つ常習的な加害者だったことになる。
それにもかかわらず、被害女性は事件前に警察へ複数回助けを求めていた。通報や相談、告訴など計6回にわたり警察に接触していたことが確認されている。具体的には110番通報が3回、男に対する告訴が1回、警察相談が2回だった。
しかし警察は男の身柄を確保しておらず、その間に事件が発生した。重大犯罪の前歴を持つ人物へのストーカー通報が繰り返されていた場合、例外的であっても迅速に強制捜査へ切り替えるべきだったとの指摘が出ている。
男はもともとソウル市蘆原区に住んでいたが、その後京畿道九里市へ転居しており、事件直前のストーカー行為は九里警察が担当していた。
警察は「捜査初期から拘束令状の申請を積極的に検討していた」と説明し、「容疑を裏付ける追加捜査を通じて積極的措置を取ろうとしていた」と主張している。
一方で男は犯行前、12日から13日にかけて被害女性の勤務先周辺をうろつくなど、事前に犯行を計画していたことが分かっている。事件後に逃走した男は約1時間後、京畿道楊平郡に駐車していた車の中で逮捕された。
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