
世界の対ドローン(アンチドローン)市場が今後5年間で3倍以上に拡大するとの見通しが示され、韓国の防衛企業にも新たな受注機会が広がる可能性が出ている。中東など最近の戦争でドローンが主要な非対称戦力として浮上し、より効率的な防御手段の必要性が高まっているためだ。
対ドローンシステムは、ドローンを探知・追跡した後、レーザーや電波妨害(ジャミング)、ネットガンなどで無力化する防御システム。従来のように高価なミサイルで迎撃する方式より低コストで運用できる点が特徴とされる。
市場調査会社によると、世界の対ドローン市場は2025年の44億8000万ドル(約6670億円)から2030年には145億1000万ドル(約2兆1600億円)規模へ拡大する見込みだ。
最近の中東戦闘では、攻撃と防御のコスト差が大きな問題として浮上している。イランが供給する「シャヘド」系列の自爆ドローンは1機2万~3万ドル(約300万~450万円)程度とされる一方、防空に使われる迎撃ミサイルは極めて高価だ。
例えば「パトリオットPAC-3」は1発約400万ドル(約6億円)、「アロー3」は約350万ドル(約5億2000万円)とされ、ドローン1機の迎撃に攻撃側の約200倍の費用がかかる計算になる。迎撃率が高くてもミサイル在庫の消耗や防衛費負担が課題となっている。
このため各国は、レーザー兵器や電波妨害装置、迎撃ドローンなど低コストの防御手段に関心を強めている。サウジアラビアの石油会社アラムコも油田防衛のため、迎撃ドローン導入を検討していると伝えられている。
韓国企業も対ドローン分野への参入を進めている。ハンファシステムはレーザー対空兵器「天光ブロックⅠ」を開発中で、統合型対ドローン防御システムの構築を進めている。LIGネクスワンはジャマーを組み合わせた統合システムを、現代ロテムは対ドローン機能を搭載した無人車両を、それぞれ開発している。
業界では、中東戦争をきっかけにレーザーやセンサー技術などを持つ韓国企業が対ドローン市場で存在感を高め、世界市場での受注拡大につながる可能性があるとの見方が出ている。
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