
「青少年は、制限や禁止がかかると、どうにかして抜け道を探す存在です。SNSを全面的に遮断すれば、海外経由の利用や名義盗用など、より大きな問題を生みかねません」
韓国政府が青少年のSNS利用規制を検討する中、当事者である中高生から、禁止一辺倒ではない現実的な提案が相次いだ。
放送メディア通信委員会は5日、ソウル市視聴者メディアセンターで「子ども・青少年のSNS使用に関する公開意見交換会」を開いた。SNSを日常的に使う中高生12人が参加し、利用実態や利点・問題点、制度改善策について率直な意見を交わした。
議論は▽青少年のSNS利用実態▽SNSの長所と短所▽より安全な利用のために必要な制度的・技術的補完策――の3点を軸に進んだ。参加した生徒たちは、友人との交流や情報収集の速さといった利点を認めつつも、負の側面が大きい点を強調した。
中学3年の女子生徒は「アルゴリズムによる情報の偏りが最大の欠点」と指摘し、「SNSでは他人の成功やきらびやかな姿ばかりが目に入り、自分と比較してしまう」と語った。別の中学3年生は、虚偽情報の拡散を問題視し、「誰でも簡単に投稿できる仕組みが誤情報を増幅させ、特に生徒は疑わずに信じてしまいがちだ」と警鐘を鳴らした。
アルゴリズムの影響については、中学2年の生徒も「動画サイトで特定の投稿に一度『いいね』を押すだけで、似た傾向の内容ばかり表示される。中立性を失った考えにさらされ続ける危険がある」と述べた。
近年、オーストラリアなどで16歳未満のSNS利用を全面的に禁じる法制度が導入・検討される中、学生たちは「無条件の禁止は副作用を招く」と口をそろえた。高校2年の男子生徒は「すでに多くの若者が使っている状況での全面禁止は反発を生む。表面上は利用率が下がっても、年齢詐称や海外経由利用が増える恐れがある」と指摘した。
また「完全遮断ではなく、実際の利用実態を踏まえた調整が必要だ」との意見も目立った。別の高校2年生は「SNSには得るものもある。小学校低学年の段階からデジタル・リテラシー教育を段階的に進める方が現実的だ」と提案した。使用時間の可視化や、自主的な削減を促す仕組み、利用を抑えた際のインセンティブ付与など、具体策も挙がった。
意見交換会を主宰したキム・ジョンチョル委員長は「青少年は保護や規制の対象である以前に、幸福を追求する権利の主体だ」と述べ、寄せられた提案を今後の政策立案に反映させる考えを示した。「SNSの副作用に対する問題意識を、当事者自身が共有していることが分かった。より重い責任感をもって制度設計に臨みたい」と語った。
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