2025 年 8月 21日 (木)
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「体温でスマートウォッチが動く」…韓国の研究チームが「熱ガルバニ電池」開発

UNISTが開発した熱ガルバニ電池を直列に接続したモジュールによる商用電子機器の駆動の様子=UNIST(c)KOREA WAVE

韓国・蔚山科学技術院(UNIST)は20日、エネルギー化学工学科のチャン・ソンヨン教授の研究チームが、電子機器を作動させることができるn型固体「熱ガルバニ電池」を開発したと発表した。別途の電源や充電なしで、体温だけでギャラクシーウォッチのようなウェアラブル機器に電力を供給できる道が開かれたことになる。

「熱ガルバニ電池」とは、体温と周囲の空気の温度差を利用して電気を生み出す小型発電機。ただ体温(約36℃)と空気(20〜25℃)の温度差は数℃にすぎず、実際に電子機器を駆動できるほどの出力を得るのは難しかった。

研究チームは、この熱ガルバニ電池100個をレゴブロックのように直列で接続する方法によって、1.5Vの電圧を得ることに成功した。またセル16個を接続すれば、LED照明、電子時計、温湿度センサーなどを作動させることができる。単位セル1個のゼーベック係数は–40.05 mV/Kで、従来のn型と比べて効率が最大5倍向上した。Kは絶対温度の単位(ケルビン)を指す。

体熱による充電と放電を50回繰り返しても同じ出力を示すなど、耐久性も確認された。

チャン・ソンヨン教授は「単三電池レベルの電圧の生成が可能なため、今後はウェアラブル機器やモノのインターネット(IoT)センサーなどの無電源時代が開かれるだろう」と期待を示した。

(c)KOREA WAVE

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