
韓国財閥大手「SKグループ」のチェ・テウォン(崔泰源)会長と、ノ・ソヨン(盧素英)アートセンター・ナビ館長の離婚に伴う財産分与のやり直し裁判(差し戻し審)で、ソウル高裁が設けた当事者間の話し合いである調整手続きが15日、不成立に終わった。チェ・テウォン氏とノ・ソヨン氏の主張は平行線をたどり、裁判所が改めて判決を下すことになった。分与の対象となるSK株の価値が近年急騰していることもあり、金額や分与の方法をめぐる激しい法廷攻防が予想される。
ソウル高裁は15日、2回目の調整期日を開いた。チェ・テウォン氏とノ・ソヨン氏が出席し、約1時間半にわたり協議したが合意に至らなかった。裁判所は26日に次回の裁判となる弁論期日を指定した。
最大の争点は、持株会社「SK株式会社」の株式が財産分与の対象になるかどうかだ。韓国の法律では、婚姻前から一方が持っていた財産や、婚姻中であっても個人の名義で得た財産は特有財産と呼ばれ、原則として分け合う対象から外される。
これまでの経緯を振り返ると、1審判決はSK株を特有財産と認め、分与対象から除外した。チェ・テウォン氏に対し、ノ・ソヨン氏へ慰謝料1億ウォン(約1100万円)と財産分与665億ウォン(約73億円)の支払いを命じた。しかし、続く控訴審判決は、ノ・ソヨン氏の父であるノ・テウ(盧泰愚)元大統領の資金がチェ・ジョンヒョン(崔鍾賢)SK先代会長側に流れたと認定し、共同財産と判断した。これにより控訴審は分与額を1兆3808億ウォンへと大幅に引き上げた。その後、2025年10月の最高裁判決は、ノ・テウ氏の資金支援は財産分与においてノ・ソヨン氏側の貢献とはみなせないとして控訴審判決を破棄し、高裁に審理を差し戻していた。
差し戻し審では、もしSK株が再び分与対象と認められた場合、その評価額をいつの時点で計算するかも大きな焦点となる。SK株の株価は近年激しく変動しており、控訴審が基準とした2024年4月時点の株価に比べ、15日の終値は64万6000ウォン(約7万1100円)と約4倍に急騰している。一方、最高裁で離婚自体が確定した2025年10月を基準にすべきだという見方もあり、その場合の株価は21万8500ウォンとなる。基準日によって分与額が数倍変わるため、双方が一歩も引かない構えだ。
さらに、財産を分ける方法でも対立が続く。ノ・ソヨン氏側はSK株そのものである現物での分与を求めているのに対し、チェ・テウォン氏側は経営権への影響を避けるため現金での精算を望んでおり、裁判所がどのような結論を下すか注目される。
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