
韓国IT大手ネイバーとカカオが、2026年1~3月期に広告やコマースなど中核事業の成長に支えられ、好業績を記録した。ネイバーは四半期ベースで過去最大の売上高を、カカオは売上高と営業利益の双方で1~3月期として過去最高をそれぞれ達成した。
両社は2026年、人工知能(AI)エージェントの商用化を加速し、本格的な収益モデルを構築すると予告した。利用者との対話を基に、検索から商品推薦、決済、購入までを1カ所でつなぐAIを作る構想だ。
情報技術(IT)業界によると、ネイバーの1~3月期連結売上高は前年同期比16.3%増の3兆2411億ウォン(約3565億円)だった。営業利益は5418億ウォン(約596億円)で7.2%増えた。
広告やショッピングなど主要サービスにAIを組み込んだ効果と、ポシマークやクリームなど個人間取引(C2C)事業の成長が好業績をけん引した。
ネイバーは2026年、AI基盤の検索サービス「AIブリーフィング」と「AIタブ」を軸に、検索が購入へ転換される「実行型AI」生態系を構築するという。
特に4~6月期からは、AIブリーフィングを手始めに、AIサービスと広告を組み合わせた本格的な収益モデルを作る。要約された情報の文脈と利用者の意図を考慮し、AIブリーフィング画面内で回答形式の広告を自然に表示する形になるとみられる。
チェ・スヨン代表は4月30日の1~3月期決算発表カンファレンスコールで、「4~6月期からショッピングとローカル(場所)を組み合わせた生成AI広告テストを始め、7~9月期に収益化を本格化する」とし、「AIブリーフィング広告が正式公開される下半期から売り上げが発生すると予想している」と述べた。
2月に公開したショッピングAIエージェントも、収益性と結び付くモデルへ拡張する。単純な商品推薦を超え、エージェントが購買文脈に合わせて特典をつなぐ構造で、5月からはネイバープラスメンバーシップの特典とネイバー配送をエージェントと連携し、最適な特典を提案する予定だ。
配送競争力を高め、ショッピングサービスも強化する。下半期にはメンバーシップと連携した無制限無料配送を追加導入し、フルフィルメントの直接契約を拡大する。
カカオの1~3月期売上高は前年同期比11%増の1兆9421億ウォン(約2136億円)だった。営業利益は2114億ウォン(約232億円)で66%増え、営業利益率は11%と、2026年通期の業績見通しだった10%を早くも上回った。
広告、モビリティ、ペイなどのプラットフォーム実績の成長と、非中核系列会社の整理を通じた事業構造の効率化が、今四半期の収益性を改善した。
2026年、カカオは5000万人に達するカカオトーク利用者全員が個人化されたAIを使えるよう、エージェント生態系を拡張する方針だ。下半期からは、利用者がカカオトークで対話から決済まで完了できるコマースエージェントを披露する。
チョン・シナ代表は7日の1~3月期決算発表カンファレンスコールで、「4月から『カナナ・イン・カカオトーク』と内部サービス『ギフト贈り』を連動し、エージェントコマースの初期実験を進めている。対話の文脈から利用者の意図を把握し、商品推薦から決済までチャットルームを離れない構造を実現した。次の四半期決算発表までに、主要な細部サービスで複数のパートナー企業と連動したカカオのエージェントコマースの初期の姿を体験できるだろう」と語った。
事業のスリム化による収益性改善効果も期待される。カカオはカカオヘルスケアの最大株主の地位をチャバイオグループに譲り、1000億ウォン(約110億円)の新規投資を誘致した。カカオゲームズの最大株主の地位も、日本のLINEヤフーが出資した投資目的法人「LAAAインベストメント」に譲ることにし、アップステージは7日、ポータル「Daum」の運営会社AXZの買収契約を最終締結したと明らかにした。
シン・ジョンファン最高財務責任者(CFO)は「現在、連結子会社数は93社まで減少し、カカオゲームズの連結除外手続きが終われば87社水準に縮小する。今回の1~3月期は中核事業中心の効率化が業績に反映され、構造的な収益性改善が本格化した」と述べた。
(c)news1