2026 年 6月 18日 (木)
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韓国中小企業、人材確保の壁は「報酬」格差…大企業成果給拡大で危機感 [韓国記者コラム]

京畿道利川市にあるSKハイニックス本社(c)news1

韓国財界では最近、半導体と人工知能(AI)産業の好況を背景に、数億ウォン台の成果給のニュースが相次いでいる。サムスン電子とSKハイニックスの一部事業部の社員は、年俸に迫る成果給を受け取る。「成果給だけで数億ウォン」という話は、もはや珍しくない。

企業が好業績を上げ、その果実を社員と分け合うのは当然のことだ。成果に対する報酬は企業競争力の結果であり、構成員の努力に対する正当な対価だ。

問題は、こうしたニュースが産業全体に及ぼす波紋だ。ある人にとっては成功神話だが、別の側から見れば、産業間、企業間の格差がさらに広がっている現実を示す象徴のように受け止められる。特に中小企業の現場では、これを見る視線は複雑だ。

中小企業界が数年来、最大の困難として挙げているのは「人」だ。採用公告を出しても応募者がなく、苦労して採用した社員も、より良い条件を求めて去っていく。若年層の中小企業離れは、今に始まったことではない。

最近会ったある専門家も、中小企業の最大課題に「人材問題」を挙げた。結局、人は報酬に従って動くほかなく、大企業がより多くの報酬を提示すれば、優秀な人材がそちらに集まるのは自然な現象だという説明だ。

実際、大企業と中小企業の賃金格差は依然として大きい。中小ベンチャー企業研究院が最近発表した「大・中小企業間の賃金格差分析」報告書によると、2025年基準で大企業の男性労働者の月額賃金総額は711万ウォン(約78万2000円)だった一方、中小企業の男性は393万9000ウォン(約43万3000円)で、55.4%水準にとどまった。中小企業の女性の月額賃金総額は264万5000ウォン(約29万1000円)で、大企業男性の37.2%にすぎなかった。

格差は成果給などの特別給与でさらに目立った。中小企業の月平均特別給与は20万8000ウォン(約2万3000円)で、大企業の119万5000ウォン(約13万1000円)の17.4%水準にとどまった。従業員4人以下の小規模事業者の特別給与は、大企業の5.5%水準にすぎない。

こうした格差は結局、人材流出につながる。中小企業は研究開発(R&D)人材不足と生産職の人手不足を同時に訴えている。良い人材が集まってこそ技術革新が可能になり、革新があってこそ企業は成長できる。しかし人材が不足すれば、成長動力も弱まるほかない。

もちろん、すべての問題を賃金だけで説明することはできない。しかし報酬は、組織の未来を示す最も現実的な指標だ。社員は現在の月給だけでなく、今後どれだけ成長できるのか、成長の果実をともに分かち合えるのかを見ている。

専門家も、中小企業が人材を確保するには、単に費用負担を理由にするのではなく、成果を社員と合理的に共有する文化が必要だと指摘する。「お金がないから出せない」ではなく、「成長すればともに分かち合う」という信頼をつくることが重要だ。

最近、中小ベンチャー企業省が政策基調を「保護」から「成長」へ転換すると明らかにしたことも、同じ文脈で読める。支援と保護だけでは限界がある。企業が成長し、成長の果実を構成員と分かち合い、再び優秀な人材を引き込む好循環構造をつくることが重要だ。

成果給6億ウォン(約6600万円)は批判されることではない。むしろそれだけの成果を上げた企業であれば、十分に可能な報酬だ。

惜しまれるのは、そのような成果を出せる企業がまだ少数にとどまっているという事実だ。大企業の成果給規模が大きくなるほど、人材はより良い機会と報酬を求めて移動し、それだけ中小企業の人材確保競争はさらに厳しくならざるを得ない。

政府は単純な支援を超え、企業が成長できる環境づくりに集中すべきだ。中小企業が生産性と競争力を高め、より多くの付加価値を生み出せてこそ、賃金と成果給もともに上がる。

成果給6億ウォン時代。本当に考えるべきことは、誰がいくら受け取ったのかではない。より多くの企業が成長の恩恵を構成員とともに享受できる構造をつくることだ。数多くの中小企業が成長し革新できるとき、韓国の競争力もともに高まる。【news1 イ・ジェサン記者】

(c)news1

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