
トランプ米大統領が14日、約8年ぶりに中国を訪問し、米中首脳会談に臨む。今回の会談では、中東戦争に関する懸案はもちろん、北朝鮮核問題など朝鮮半島問題が議論される可能性もあり、韓国政府としても神経をとがらせている。
トランプ大統領は14日から2日間、北京に滞在し、習近平国家主席に会談する。トランプ大統領が中国を直接訪れるのは、1期目だった2017年11月以来、約8年6カ月ぶり。当初は3月末に訪中する計画だったが、イスラエルとともにイラン空襲を決めたことで、会談日程が一度延期された。
予想外に中東情勢が長期化し、首脳会談が再び延期される可能性も提起されたが、米中は最近、首脳会談準備に向けた高官級の意思疎通を進めており、今回の会談は支障なく準備されている。
トランプ大統領は4日、ホワイトハウスでの行事で「2週間後に習主席に会いに行く予定で、その場を楽しみにしている。非常に重要な訪問になる」と述べた。先週からは、北京一帯で米大統領専用の防弾車「ビースト」を含む警護装備が相次いで目撃されている。
今回の米中会談の最大懸案は中東問題だ。トランプ大統領は、中国が今回の戦争でイランを支援していると非難し、中国に対して米国主導のホルムズ海峡での「護衛作戦」などに加わり、イランを説得して海峡を開くよう役割を果たすべきだと圧力をかけている。5月に入ってからは、イランの石油製品輸入窓口とされた中国企業を制裁対象にもした。
一方、中国は今回の事態を機に、中東諸国への影響力を拡大しようとする姿勢を見せている。
6日には、中国の王毅・外相兼共産党政治局員が北京でイランのアラグチ外相と会談した。これは中国側の要請によるものとされる。中国がトランプ大統領の訪中を前にイランとの関係を誇示し、米国との駆け引きで有利な位置を占めようとしたものと解釈された。
14日以前に米国とイランの停戦交渉が電撃的に妥結すれば、米中会談では二国間の懸案がより比重を持って扱われるとみられる。さらに、二国間懸案である関税戦争の休戦延長の有無、人工知能(AI)や半導体など先端技術覇権競争と供給網競争、台湾問題などが協議対象に挙げられている。
韓国政府の立場では、北朝鮮核問題など朝鮮半島問題がどの程度議論されるかが関心事だ。一部では、中東問題の深刻化により、朝鮮半島や北朝鮮関連の議題はまったく取り上げられないか、後回しにされる可能性が大きいとの観測も出ている。
しかし、4月9日に王毅外相が約7年ぶりに北朝鮮を訪れ、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記と会談した点を考慮すると、対北朝鮮問題が予想外に比重を持って扱われるとの見方もある。
トランプ大統領が北朝鮮と対話したいという意志を一貫して示してきた状況で、北朝鮮が米朝対話の条件を中国を通じて米国側に伝えた可能性があるとの解釈だ。この場合、北朝鮮は米国が自国の核保有国としての地位を認め、制裁緩和を保証してこそ対話に応じるという意向を伝え、中国が果たせる「役割」について問い合わせたと推定される。焦点は、中国が「朝鮮半島の仲裁者」役にどれほど積極的に乗り出すかにかかっている。
米中首脳会談直後の17日には、北朝鮮選手団がアジアサッカー連盟女子チャンピオンズリーグの試合のため韓国を訪れる予定であり、韓国政府としては、状況によっては対北朝鮮接触面を広げられるとの期待感もある。
ただ、2025年10月のアジア太平洋経済協力会議をきっかけとしたトランプ大統領の訪韓時には、米朝間の接触に備えた複数の兆候があったが、現在は状況がやや異なり、米朝間の意味ある接触は遠いとの評価もある。
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