
北朝鮮が韓国の衛星に対し、長期間にわたり電波攻撃を繰り返してきたことが確認された。韓国国防省の資料によって明らかになった。
国会に提出された資料によると、北朝鮮軍は2010年代初頭から2024年まで、複数回にわたり韓国の軍用および民間衛星に対して電波妨害を実施していた。
対象には、合成開口レーダー(SAR)衛星や光学・赤外線(EO/IR)偵察衛星、通信衛星などが含まれる。
こうした攻撃は、衛星の正常な任務遂行を妨げる目的とみられている。
実際に被害も確認されている。2024年4月には西北諸島付近で海軍の無人偵察ヘリが墜落し、調査の結果、北朝鮮によるGPS妨害の影響が指摘された。
さらに同年11月には無人偵察機「ヘロン」、12月には「KUS-9」も同様の妨害により墜落したとされる。
北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記は2026年2月の党大会で、電子戦や宇宙戦能力の強化方針を示し、敵国の衛星を攻撃するための「特殊資産」開発にも言及している。
また、ロシアの支援により能力が高度化している可能性も指摘されている。多国間の制裁監視枠組みは、ロシアが電波妨害装備や運用技術を北朝鮮に提供したと報告している。
韓国国家情報院も同様の見方を示している。
専門機関は、北朝鮮が衛星を無力化するため、多様な攻撃手段の開発を進めていると分析している。
こうした電子戦能力の強化は軍事面にとどまらず、民間航空機や漁船などにも影響を及ぼす恐れがある。
関係者は「国家の重要インフラである衛星を守るため、総合的な対策が急務だ」と警鐘を鳴らしている。
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