2026 年 6月 14日 (日)
ホーム社会「135トン大爆発を想定」死傷者100人の大惨事にどう備える…韓国政府が一丸「READY Korea」訓練

「135トン大爆発を想定」死傷者100人の大惨事にどう備える…韓国政府が一丸「READY Korea」訓練

10日、世宗市の芙江貨物駅で実施された「レディコリア(READY Korea)第2回訓練」で、消防隊員らが土砂流出による貨物列車脱線事故を想定し、負傷した機関士を救助している(c)news1

貨物列車の脱線によって輸送中だった航空燃料が爆発し、大規模な死傷者と環境汚染が発生する複合災害が起きた場合、どのように対応すべきだろうか。

韓国世宗市の芙江貨物駅で10日、このような状況を想定した「READY Korea(レディコリア)第2回訓練」が実施された。レディコリアは、気候危機や都市インフラの老朽化などによって発生し得る大規模・複合災害に備え、政府全体の対応体制を点検する訓練だ。

今回の訓練は、近年増加している集中豪雨に伴う斜面崩壊や鉄道事故のリスクに備えるために企画された。訓練場所となった富江駅一帯は、年間70万トン以上の危険物が通過する区間で、このうち航空燃料の輸送量だけでも約12万トンに達する。

10日、世宗市の芙江貨物駅で実施された「レディコリア(READY Korea)第2回訓練」で、消防隊員らが貨物列車の脱線と航空燃料の漏出・爆発状況を想定した複合災害対応訓練を実施している(c)news1

◇斜面崩壊で貨物列車が脱線…航空燃料135トンが漏出

「富江駅付近で列車が脱線しました。油類漏出の可能性があります」

午後2時ちょうど。訓練場のスクリーンには、富江駅近くの山の斜面から土砂が流出する状況が再現された。訓練場のスピーカーを通じて事故発生が伝えられると、現場で待機していた消防、警察、鉄道公社の関係者らが一斉に動き始めた。

シナリオによると、事故前日までの2日間で累積降水量250ミリを記録し、線路付近の斜面が崩壊した。流入した土砂が京釜線を走行していた航空燃料輸送貨物列車を直撃し、全10両のうち5両が脱線。このうち3両は全壊、2両は半壊した。

損傷した車両からは航空燃料135トンが漏出した。低地に形成された可燃性蒸気雲は、脱線車両の下部で発生した着火源によって爆発と火災へと発展した。シナリオでは、死亡10人、重傷30人を含む計100人の死傷者が発生したものと想定された。

行政安全省は、航空燃料の爆発が発生した場合の直接被害半径を約180メートル、準危険区域を300メートル、緩衝区域を500メートルに設定した。これに伴い、住民避難や臨時居住施設の運営、環境汚染の防除といった後続対応手順も訓練内容に含まれた。

10日、世宗市の芙江貨物駅で実施された「レディコリア(READY Korea)第2回訓練」で、消防隊員らが航空燃料漏出・爆発事故で発生した負傷者を担架で搬送している(c)news1

◇中央災難安全対策本部を稼働

機関士からの通報が受け付けられると、119総合状況室は関係機関に事故状況を伝達した。行政安全省は直ちに状況判断会議を開き、中央災難安全対策本部を稼働させ、国土交通省は中央事故収拾本部を運営し、事故収拾体制を始動させた。

消防当局は対応第3段階を発令し、消火活動と人命救助に乗り出した。鉄道公社は初期対応チームを投入して現場対応に当たり、世宗市は住民避難と被害者支援の手続きを準備した。

事故発生直後に開かれた現場ブリーフィングでは「午後2時ごろ、脱線による航空燃料漏出および爆発で多数の死傷者が発生した。消火活動と人命救助に総力を挙げている」との報告が続いた。

訓練場の各所では、機関別の対応が同時に進められた。医療陣は現場救急医療所で患者を重症度別に分類し、病院への搬送手続きを進め、環境当局は油類の拡散状況を分析しながら防除状況を確認した。鉄道公社は列車運行の規制と代替輸送計画、復旧方策を報告した。

警察は現場統制と交通管理に乗り出し、科学捜査隊は事故原因の調査手続きを確認した。錦江流域環境庁は土壌と水質の汚染可能性を調べ、環境被害の拡大に備えた。

この日の訓練には、行政安全省と国土交通省、気候エネルギー環境省、消防庁、警察庁、韓国鉄道公社など25機関から約500人が参加した。化学車やクレーンなど装備約60台も動員された。

◇「予防が最優先…訓練を通じて被害を最小化」

訓練会場を訪れたキム・グァンヨン災難安全管理本部長は、関係機関から被害状況と対応状況について報告を受けた。

キム・グァンヨン本部長は、追加爆発の危険性や負傷者の搬送状況などを確認した後、「爆発の危険性に備え、救助活動に総力を尽くしてほしい」と述べ、「消防と警察は安全に十分留意しながら対応してほしい」と呼びかけた。

続いて、鉄道公社の関係者から列車運行の規制と復旧計画について報告を受け、現場の安全を最優先に救助・復旧作業を進めるよう指示した。

キム・グァンヨン本部長は訓練終了後、記者団に対し、「本日の訓練は、列車脱線と大規模爆発、火災、人命被害が発生した複合災害への対応を想定した訓練だった」と述べ、「25機関から500人を超える人員が参加し、政府横断的な対応体制を確認できた点に意義がある」と語った。

また、「実際に類似の事故が発生した際、どのような装備を動員し、各機関がどのような役割を担うべきかを事前に確認しておけば、より迅速な対応が可能になる。夏季の集中豪雨に伴う災害リスクが高まる中、それに備えるための訓練だ。災害は何よりも予防が重要だが、すべての災害を防ぐことはできない。だからこそ、訓練と教育を通じて国民の被害を最小限に抑えられるよう万全の備えを進めていく」と強調した。

(c)news1

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