
ソウル交通公社は12日、2025年に地下鉄1~8号線で乗客1人を輸送するのに1817ウォン(約200円)かかった一方、実際に受け取った平均運賃は1036ウォン(約114円)にとどまり、乗客1人当たり781ウォン(約86円)の損失が発生したと明らかにした。
2025年の乗客1人当たりの輸送原価は、人件費、減価償却費、電気料金などを含めて1817ウォン(約200円)と集計された。路線別では、2号線の輸送原価が1374ウォン(約151円)で最も低く、6号線が2343ウォン(約258円)で最も高かった。
乗客1人当たりの平均運賃は1036ウォン(約114円)だった。2024年に比べて乗車人員が2700万人、1.6%増え、運賃が150ウォン(約17円)引き上げられたにもかかわらず、上昇幅は38ウォン(約4円)にとどまった。
これにより、1人当たり輸送原価に対する平均運賃を示す原価補塡率は57%だった。乗客が支払う運賃だけでは、輸送費用の半分程度しか回収できていないことになる。
原価補塡率は2021年50.2%、2022年53.3%、2023年54.7%、2024年53.9%で、この5年間、50%台を抜け出せていない。
公社は、無賃輸送やバス乗り換えなど公益サービス提供による構造的な赤字要因が原因だと分析した。公社は2025年、総収益2兆3728億ウォン(約2610億円)、総費用3兆1996億ウォン(約3520億円)で、8268億ウォン(約910億円)の当期純損失を出した。公社が負担した公益サービス費用は、当期純損失に匹敵する8167億ウォン(約898億円)だった。
公益サービス損失のうち最も大きな割合を占めたのは無賃輸送の4488億ウォン(約494億円)だった。続いてバス乗り換え割引が2907億ウォン(約320億円)、定期券などが772億ウォン(約85億円)だった。
無賃輸送による損失は、2020年の2643億ウォン(約291億円)から5年で約70%増えた。急速な高齢化に伴い、損失規模はさらに大きくなると公社は予想している。
ソウル交通公社の無賃輸送損失規模は、全国6都市鉄道運営機関の中でも最も大きい。2025年の6機関全体の無賃輸送損失額は7754億ウォン(約853億円)で、このうちソウル交通公社の損失額が半分以上を占めた。それにもかかわらず、公社は無賃輸送に伴う損失を政府や自治体の支援なしに全額負担しているのが実情だ。
電気料金など運営費の負担も同時に大きくなっている。2022年4月以降、計7回にわたる電気料金引き上げにより、公社が負担した電気料金は2021年比で60%、1005億ウォン(約111億円)増えた。
ソウル交通公社のハン・ヨンヒ企画本部長は「無賃輸送は国家政策として施行される公益サービスである以上、それに伴う社会的費用についても国レベルの責任ある姿勢が必要だ。国民の移動権保障と持続可能な公共交通運営のため、無賃損失に対する政府支援策が早急に用意されるべきだ」と述べた。
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