韓国の俳優ソン・ソック(39)がこのほど放送されたtvN「ユークイズ・オン・ザ・ブロック」で、自身の波乱万丈の人生を明らかにした。
ソン・ソックは今年、映画「犯罪都市2」とドラマ「私の解放日誌」で人気を得た。「当時、海外撮影中だったので、そんなに人気があるとは思わなかった。今は実感している」という。
ソン・ソックの人生はドラマのようだ。
中学生の時、米国に留学し、世界7大美術大学と呼ばれるシカゴ美術館附属美術大学に入学し、ドキュメンタリーを専攻したという。
韓国に戻って入隊、イラクのアルビル地域で活動したザイトゥーン部隊で6カ月間、派兵生活を送った。
「軍生活は良かった。人生で一番幸せな時期だった。悩み多き時期に、誰も知らない場所で新たなスタートを切った。頑張れば、人々は認めてくれた。それが良かった」
除隊後は「26歳でバスケットボール選手になる」という夢を持ち、カナダに向かった。
「逃げるための口実だった。韓国社会に適応する気にはなれなかった」
当時、余暇時間を使って、俳優になるための塾にも通った。自分に合った生き方は何か、試行錯誤を続けていた。
「午後2時、3時にはその日のスケジュールが終わった。退屈でやることがなく、演技のための塾に通った。芝居をしていると、自分に合うような気がした。ビザを再びもらい、本格的に演技の勉強を始めた」
これが俳優になるきっかけだった。
遅咲きのデビュー。無名の俳優時代があった。
「横になって天井だけを見ていた時期だった。オーディションを受けても、なかなか合格しない。『どうせ落ちる』と思って、オーディションを受けようと思わなくなった」
「他の仕事を探そう」と思っていたころ、米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)ドラマ「センス8」シーズン2の仕事がやってきた。
35歳だった。「とりあえず“自分”を探すことから始めないと」。オーディションを受ける合間に哲学書を読んでみて、焦るな、遅咲きでも大丈夫と思った。
「多作」が3年後の目標だという。
「今は、はやりすたりが早く、俳優の寿命は以前のように長くないと思う。努力をしたとしても、必ずしも、それに見合う結果が得られるというわけではない。今は、努力すれば、監督もしっかり受け止めてくれる。できるだけ多くの作品に参加したい」
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