事前に服を着てみて、ヘアスタイルも変える
◇ファッション・衣料業界も注目
韓国内外のファッションブランドが、メタバースに注目している。昨年、ネイバージェットが運営するメタバースプラットフォームである「ゼペット」は、パリに本社を置くファッション企業LVMHグループとのコラボレーションを通じ、メイクアップコレクションを披露した。
メタバースにおけるファッションブランドの勢いが尋常ではない。有名ブランドがメタバースに続々と出店している。オフラインと同じ製品とサービスに、ひと足先に接する消費者が集まるためだ。ここに新型コロナウイルスの感染拡大でオフライン売り場の成長に限界を感じたブランド側の、新たな生き残り戦略も加わった。多くのファッションブランドが関連サービスを発売したり、発売を検討したりしている。ファッション・衣類業界は、ファッションブランドによるメタバースへの関与が加速すると見ている。
◇各ブランドも相次いで参戦
グッチ、ドルチェ&ガッバーナ、エトロ、トミーヒルフィガー、ラルフローレン……などのファッションブランドには共通点がある。いずれも仮想世界であるメタバースプラットフォームで自社ブランドを披露した、という点だ。ファッションブランドがメタバースに熱狂する背景には「グッチの成功」がある。
グッチは昨年、イタリア・フィレンツェの売り場から引っ越してきたかのような「グッチヴィラ」を「ゼペット」にオープンした。当時、グッチは「ゼペット」内の店舗で計60種余りのアイテムを発売した。グッチ特有の華やかな色味とパターンは実際の売り場で販売する製品と同じだった。これらの製品は数日で完売した。
可能性を確かめたグッチは、メタバースの活用に積極的だ。今年3月、ソウルで開かれた「グッチガーデンアーキタイプ」展示広報館をゼペットに設置した。これも実際の展示空間をそのままコピーして持ってきた。「ゼペット」の運営会社であるネイバージェットによると、3月の1カ月間、広報館への訪問者は75万人を記録した。また、グッチが今回の仮想展示で販売したゼペットアイテムは11万個を超えた。
メタバースのファッションブランドの人気は、ファッションショーに移った。3月、世界のファッション業界関係者たちの視線はメタバースプラットフォーム「ディセントラランド」に集まった。「ディセントラランド」で、世界で初めてメタバースファッションウィークが開かれたためだ。結果は文字通り大成功だった。先に言及したドルチェ＆ガッバーナ、エトロ、タミヒルフィガーなど有名ファッションブランドの参加が相次ぎ、世界の消費者の爆発的な関心を集めた。
メタバースの中のファッションウィークが旋風を巻き起こした理由――それは、仮想世界で利用できるさまざまなファッションアイテムを発表したからだ。
ドルチェ&ガッバーナの場合、メタバース専用アイテムを20個公開した。利用者はこのアイテムを購入し、自身のアバターを誇った。メタバースの恩恵は仮想世界だけに適用されるわけではない。ドルチェ&ガッバーナは仮想世界メンバーシップを販売し、オン・オフラインすべてで特別な特典を提供すると広報している。
（つづく）
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