韓国高速鉄道(KTX)中部内陸線がこのほど開通し、忠清北道忠州市水安堡(スアンボ)面にある水安堡温泉に“第2の黄金期”が訪れるとの期待が高まっている。首都圏からのアクセスが大幅に改善され、観光施設の拡張や新たな温泉資源の開発が進められている。
中部内陸線の2段階区間である忠州―聞慶(慶尚北道聞慶市)が11月27日に開通した。これにより、首都圏の板橋(パンギョ)駅から水安堡温泉駅まで約1時間で到着可能になった。
忠州市は温泉観光地としての需要増加に備え、今年初めに新たな温泉孔井を2カ所掘削した。17号井戸は1日645トンの湯量で、シリカを含むのが特徴だ。18号孔井は1日200トンの湯量で、炭酸成分も含まれている。
水安堡温泉は摂氏53度の弱アルカリ性シリカ温泉で、国内唯一、すべての温泉水を忠州市が管理している。現在、35の温泉施設に1日2100トンを供給している。
水安堡では、観光インフラの拡充が進められている。2025年には屋外型プール施設を備えた「水安堡プランティウム」が完成予定。さらに、2002年に閉鎖された「ワイキキリゾート」のリモデリング事業も20年ぶりに再開される見込みだ。
プランティウムは都市再生事業の一環で建設される温泉観光施設で、スマートファーム、水遊び場、温泉浴場を備えた宿泊施設となる。ワイキキリゾートでは151室のホテル、露天温泉、プライベートスパを新設する。
昨年9月に開業した「留園斎(ユウォンジェ)温泉専門ホテル」では、個人空間での露天温泉やホテル級の食事・宿泊が楽しめると人気を集めており、水安堡は幅広い観光客のニーズに応えられるようになっている。
忠州市は、11月に水安堡に多目的体育館を新設。企業や団体向けのスポーツイベントやコンベンションの会場として利用できるようになった。
また、昨年9月には「大韓民国温泉都市」に選定され、都市エコシステム拡充や癒し・治癒型観光インフラの整備が進められている。キム・ヨンファン(金栄煥)忠清北道知事は「観光文化を広げる契機となるよう行政支援を惜しまない」と語った。
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