2024 年 12月 22日 (日)
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韓国で働く「熟練」外国人、再入国制度の高い壁

仁川国際空港第1ターミナルで昨年12月14日、タイから韓国に入国した労働者がバスに乗るために移動している(c)news1

韓国で外国人労働者の雇用に関する規制緩和を求める声が高まっている。高齢化などの影響で製造部門の人手不足問題が深刻化しているためだ。外国人労働者の受け入れを進める必要があるものの、各種規制により、それが進まない状況だ。代表的な規制は、一つの職場でようやく熟練労働者になる時期に、帰国させられるという期間制限だ。

雇用労働省によると、今年上半期の中小企業の人手不足は59万8000人で、前年同期に比べて56.9%増えた。求人数から採用人数を差し引いた人数は16万4000人で、前年同期と比べて71.3%増加した。この数値が増えたということは、それだけ中小企業の人手不足が深刻化したという意味だ。

韓国国内では製造業への就職を避ける傾向があり、単純・反復・肉体労働などの担い手を見つけるのが難しいという事情がある。ここに高齢化現象に伴う労働人材難が重なり、中小企業の人手不足は慢性化しかねない。

韓国政府は製造業の非専門就業ビザ(E-9ビザ)の新規クォーター(受け入れ人数枠)を1万480人から1万6480人に拡大することにしたが、慢性的な人材難を解消するには不十分だ。同省が今年から食料品、繊維製品製造業など7つの製造業種に雇用許容人員の20%を外国人勤労者として追加で雇用できるようにしたものの、これについても50%まで引き上げるべきだとの指摘が出ている。

人材難に加え、優秀人材を維持できない制度も問題点として挙げられている。熟練人材を確保し続けるために「誠実勤労者再入国制度」の改善を求める声が出ている。

同制度は、ある事業所で4年10カ月間にわたって誠実に勤務し、高い熟練度を持つ外国人労働者が事業主の要請によって出国3カ月後に再入国でき、再び4年10カ月間、働くことができるようにするもの。「誠実勤労者」は職務への理解度が高い優秀な人材ではあるが、帰国・再入国によって業務に空白が生じ、この間に会社を離れてしまう例もあるという。

このため、専門家の間では「再入国制度の柔軟な運用」を求める声が相次いでいる。

(c)news1

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