2026 年 6月 20日 (土)
ホーム社会36年勤めた証券エリートの冷酷な現実…韓国・300社不採用から夜間当直、ビルの管理所長へ這い上がった「第二の人生」

36年勤めた証券エリートの冷酷な現実…韓国・300社不採用から夜間当直、ビルの管理所長へ這い上がった「第二の人生」

ユーチューブ「ヌルンジ」映像キャプチャ(c)NEWSIS

韓国の金融界でエリートとして活躍し、定年退職を迎えた男性が、ゼロから「第二の人生」を切り開いた実話がインターネット上で注目を集めている。かつての華やかな経歴を捨て、厳しい現実に立ち向かった生々しい体験談に対し、多くの関心が寄せられた。

発端は、動画配信サイトのユーチューブチャンネル「ヌルンジ」が14日に投稿した映像だ。紹介された男性は証券会社でデリバティブ(金融派生商品)の専門家として36年間勤務し、3年前に定年退職した。現在は夫婦合わせて月約25万ウォン(約27万5000円)の国民年金を受け取っている。比較的安定した年金収入がありながらも、男性が再び就職市場に飛び込んだのは、子どもがまだ独立しておらず固定支出があることや、今後の老後資金への現実的な判断からだった。

しかし、エリート出身者であっても退職後の再就職は甘くなかった。男性は求人サイトを通じて200から300社に応募書類を送ったものの、不採用が続いた。再就職市場、特に施設管理業界では、大企業や高年収の役員出身者は敬遠される傾向があるという。男性は「年齢が高く未経験な上、現場の管理者からすれば、金融機関出身の人間が指示に従うのか負担に感じたのだろう。過去の経歴が逆に障害になるのが冷酷な現実だ」と振り返る。

そこで男性は過去のキャリアを捨て、一からやり直す決意をした。退職直前の3カ月間、1日10時間の猛勉強の末に電気技師の資格を取得。施設管理の現場で最も厳しいとされる夜間当直技師として新たな一歩を踏み出した。徹夜勤務をこなして現場の経験を積んだ男性は、現在はある住商複合ビルの管理所長を務めている。

かつての地位を捨てる過程でプライドが傷つくこともあったが、男性は徹底した気持ちの切り替えで乗り越えた。毎朝の出勤時に「過去の自分と現在の自分を比べない」と心に決めており、比較を始めると現在の組織で持ちこたえられなくなるため、肩の力を抜くことが不可欠だと助言している。

男性の生き方は周囲の退職者の手本となり、勉強法やノウハウを共有した知人5人がすでに同業界への就職を果たした。男性は「老後に最も重要なのは仕事を続けることだ」と強調。就労は経済面だけでなく、規則正しい生活による健康維持や、孤独感を和らげる最良の手段だと訴える。最後に退職を控える世代へ向け「低成長の現代において、無計画に何とかなるという安易な考えは通用しない。事前に徹底して計画し、着実に実行してこそ第二の人生が見つかる」と結んだ。

(c)NEWSIS

RELATED ARTICLES

Most Popular