2026 年 6月 1日 (月)
ホーム社会「土留め工事を省略した」現場所長が供述…ソウルで60代作業員が土砂に埋もれ死亡、手抜き安全対策が招いた“人災”の全貌

「土留め工事を省略した」現場所長が供述…ソウルで60代作業員が土砂に埋もれ死亡、手抜き安全対策が招いた“人災”の全貌

(c)MONEYTODAY

ソウル市江南区の水西駅近くにあるマンションの老朽下水管整備現場で、60代の作業員が土砂に埋もれて死亡する事故があり、老朽化した下水管の整備を進める際の安全管理を強化すべきだとの指摘が出ている。ソウル市内にある下水管の半数以上が、老朽化の基準とされる設置後30年を超えており、今後も同様の整備工事が増加することは避けられない状況だ。

警察や消防などによると、事故は27日午後0時20分ごろ発生した。現場となったマンションは竣工から34年が経過しており、下水管も設置から30年以上が経過して老朽化していた可能性が高い。

ソウル市内にはこうした古い下水管が広範囲に敷設されている。ソウル市によると、2025年時点で市内の下水管路の総延長1万866キロのうち、30年以上が経過した管路は6029キロと全体の55.5%を占めている。老朽化した下水管は、亀裂や隙間から漏水した水が周囲の土砂を流出させ、地中の空洞化から地盤沈下(シンクホール)を引き起こす危険がある。このためソウル市も対策を急いでおり、2025年には緊急整備が必要な区間に追加予算を投入したほか、今後はさらに整備範囲を広げる方針だ。

しかし、こうした工事の増加に伴い、現場での埋没事故が相次いでいる。2025年4月には京畿道高陽市で60代作業員が、2024年にもソウル市東大門区で50代作業員がそれぞれ下水管工事中に命を落とした。老朽下水管の整備は地面を深く掘り進めるため土砂崩壊の危険が大きく、崩落を防ぐ「土留め」などの基本的な安全措置が欠かせない。

警察は、今回の事故現場でも安全措置が適切に取られていたか捜査を進めている。警察はすでに、現場所長から「土砂崩壊を防ぐための土留め工事を省略した」という趣旨の供述を得ており、この現場所長を業務上過失致死容疑で立件して詳しく調べている。

専門家からは「現場では基本的な安全装置を必ず設置しなければならないが、費用や時間の問題から手順が守られないケースが少なくない。関連工事が増える見込みである以上、管理・監督をさらに徹底すべきだ」との声が上がっている。

ソウル都心ではこれ以外にも深刻な安全事故が続いており、市民の不安が広がっている。事故前日の26日には、西大門区の西小門高架撤去現場で上部構造を支える桁が崩落し、3人が死亡、3人が重軽傷を負う事故が発生したばかりだった。

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