
韓国・大田(テジョン)の名物ベーカリー「聖心堂(ソンシムダン)」のロッテ百貨店大田店で、人工知能(AI)とロボット技術によって製造された名物パン「揚げそぼろ」が誕生し、話題を集めている。高温で体力的負担の大きい製造工程にAIロボットを導入したことで、生産性が大幅に向上した。
キム・ジョングァン(金正官)産業通商資源相は27日午後、同店を訪れ、揚げそぼろの生産工程にAIを適用した「AIファクトリー」の実証現場を視察した。今回の試みは、同省が主導する「製造AI大転換(M.AX)アライアンス」の主要課題である「10の大規模国民体感プロジェクト」の一環として進められた。
現在、同店にはAIロボット1台が導入され、職人1人分の作業を代替している。生地の投入からパンの反転、サイズや揚げ具合の不良判定、完成品の包装までの一連の工程を自動化した。これにより、1個あたりの製造時間は従来の40秒から36秒に短縮され、生産性は約20%向上した。何より、油がはねる熱気の中での高強度な反復作業をロボットが代替したことで、現場の作業環境が劇的に改善された。

聖心堂のイム・ヨンジン代表は懇談会で「M.AXの導入により、熱気に耐えながら作業していた社員の負担を軽減できると期待している。他店舗への拡大も前向きに検討したい」と手応えを語った。
産業通商資源省は、2025年9月にM.AXアライアンスを発足させて以降、半導体、鉄鋼、自動車、造船などの基幹産業を中心にAIファクトリーを累計102カ所に普及させてきた。2026年も新たに100カ所の普及を目指しており、主力産業だけでなく、食品や物流など国民生活に密接した分野へのAI転換を加速させる方針だ。
今回のプロジェクトでは、マッコリ(韓国の伝統酒)を製造する安東の「回谷(フェゴク)醸造場」での発酵槽攪拌作業へのAIロボット導入や、「奨忠洞(チャンチュンドン)王豚足ポッサム」における不良肉選別・定量包装システム、陸軍スマート物流センターでの補給品分類ロボットなどの実証も同時に公開された。
キム・ジョングァン氏は「半導体基板の欠陥を検出するビジョンAIモデルと、そぼろパンの不良を判別するモデルは技術的に非常に類似している。先端産業に限定せず、経済全般にM.AXを果敢に適用できるよう支援を拡大する」と強調。さらに、聖心堂がこれまで展開してきた地域社会への貢献活動に触れ、「企業が消費者に愛されるための価値ある基盤を、M.AXを通じて提供していきたい」と述べ、実証予算の拡大を明言した。
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