2026 年 5月 15日 (金)
ホーム社会韓国・光州の女子高生襲撃、「助けて」その声で体が動いた…凶刃に立ち向かい、首を刺されても通報を続けた17歳

韓国・光州の女子高生襲撃、「助けて」その声で体が動いた…凶刃に立ち向かい、首を刺されても通報を続けた17歳

凶器襲撃で死亡した10代女子生徒を追悼するため、光州広山区月渓洞の南部大学付近の歩道に市民が訪れている(c)news1

夜遅くまで勉強して帰宅する途中、凶器で襲われて亡くなった17歳の女子高校生の最後の言葉は「助けてください。119に通報してください」だった。

韓国・光州で起きた女子高校生凶器襲撃事件の当時、被害者を助けようとして凶器で攻撃された17歳の男子高校生は、news1との電話取材で、その声が忘れられないと語った。

男子生徒と家族は、インタビューの要請を数日間悩んだ。事件後、深刻な身体的・精神的負傷を負ったうえ、容疑者の顔が繰り返し浮かび、見知らぬ人が近づくだけで体が固まるなど、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状が出ているためだ。

男子生徒は全北大学で緊急手術を受けて一命を取り留め、現在は光州の病院に転院して治療を受けている。

事件が起きた5日午前0時11分ごろ、男子生徒は光州広山区月渓洞の大学近くの道路で悲鳴を聞いた。

男子生徒は「最初は遠くで恋人同士がけんかしているのかと思った。すぐに『助けて』という悲鳴が聞こえた。悲鳴を聞いたら、体が先に動いた」と、面識のない女子高校生が24歳の男に襲われた当時を振り返った。

道路の向かい側に着いた男子生徒は、血を流して倒れている同年代の女子生徒を見て体が固まったという。

男子生徒は「被害生徒が私を見て、119を呼んでほしいと言った。119に電話しようと携帯電話を取り出して下を見た瞬間、刃物が目の前に迫ってきた」と話した。

その後、男は男子生徒に向かって凶器を無差別に振り回した。男子生徒は片手に119通報のため取り出した携帯電話を持ち、もう一方の手で凶器を防ごうとして手の甲を大きく切られた。

男は続けて、男子生徒の首の部分を2回刺した。

男子生徒は携帯電話を握っていた右手で犯人を押しのけ、犯人がひるんだ隙に現場を離れた。意識が薄れるほど出血する中でも、知人に電話をかけ「人が刃物で刺された。助けを求めてほしい」と叫んだ。

知人の通報により女子生徒は病院に搬送されたが、最終的に死亡した。男子生徒も緊急縫合手術が可能な病院を探し、全北大学病院へ移された。

男子生徒はインタビュー中、亡くなった女子生徒の話になると、しばらく言葉を続けられなかった。

小さな声で「その生徒が生きていなければならなかったのに……残念で、また残念だ」と語った。

普段から周囲の人をよく気にかける性格だった男子生徒は、この事件後、日常が変わった。見知らぬ人が近づくと先に体が縮こまり、周囲を確認し続けるようになった。病室でも人の気配がすると、まずドアの方を見るという。

男子生徒の父親は「息子は友人の間でも人気があり、道で出会った動物に水やおやつをあげずには通り過ぎられない子だった」とし、「事件直後、息子は皮膚が大きく損傷し、首まで刺された危険な状態だった。なぜそんな危険なところに行ったのかと叱った」と涙をこらえた。

父親は「次からは絶対に出て行くなと言ったら、息子は『お父さんでもその状況ならそうしたのではないか』と言った。手術後に意識を取り戻し、その後の状況を聞いた息子は沈んだ様子で、警察官になると言った」と説明した。

さらに「事件が知られた後、オンラインでは『男子高校生が逃げた』というようなコメントを見なければならなかった。少しけがをして逃げたかのように言われ、心が崩れた」とし、「英雄のように見てほしいわけではない。ただ、息子が間違った行動をしたのではないことを知ってほしい」と訴えた。

男子生徒はインタビューの最後に「振り返ってみると、むやみに飛び込むより、まず通報して遠くから状況を見守り、慎重に対応していれば……」と言葉を詰まらせた。

(c)news1

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