
「18万ウォン払っていただければ大丈夫です。まず予約金5万ウォンを振り込んで、残りは当日入場できたら払ってください」
11日午前、X(旧ツイッター)に「○○大学祭、学生証譲渡します」と書かれた投稿が上がった。投稿に記載されたオープンチャットに入り、「14日の大学祭で学生証を取引したいが、いくら払えばよいか」と問い合わせると、アカウントの持ち主はすぐに「即決価格」としてこう提示した。
18万ウォン(約1万9800円)。在学生の学生証を借り、大学祭企画団から入場用リストバンドを受け取った後、学生証を返す金額だ。大学祭に入場する際、学生会の本人確認に引っかからないよう手伝うことも、一種のサービスのようだった。アカウントの持ち主は「学科ジャンパーも貸せるか」という質問に「できるだけ多く貸し出し、手伝う」とも答えた。
韓国では、大学祭が本格的に始まる5月第3週を前に、Xに各大学の大学祭に参加できるよう、学生証や身分証を貸すという投稿が相次いでいる。
こうした現象は、外部の人が大学祭に入場しようとすることから始まった。外部者の出入りが自由だった過去とは異なり、最近は学生証と身分証を照合し、学校構成員であることを確認してからでなければ入場できない。
大学祭に外部者が増え、在学生の不満が高まったため、大学祭企画団などが考案した方法だが、逆に学生証を金銭で売ったり買ったりする人も増えた。Xで「学生証レンタル」「学生証譲渡」などを検索すると、「価格を先に提示してほしい」という文言とともに、オープンチャットのリンクが記された投稿を簡単に見つけることができる。
学生証取引の相場は、安くて1日5万ウォン(約5500円)から20万ウォン(約2万2000円)台まで形成されている。どの芸能人がその大学祭に出演するかによって相場は変動する。2日間で50万ウォン(約5万5000円)台に達することもある。
2026年に特に学生証取引の投稿が多い学校は、ソウル大学、弘益大学、梨花女子大学、西江大学などだ。14日のソウル大学祭には人気アイドルのNCT WISHが出演する。西江大学にはRIIZE、tripleS、ナウアデイズ、弘益大学にはペク・イェリン、CORTIS、fromis_9などがラインアップに名を連ねている。
学生証譲渡の投稿には、自分の性別や入学年度とともに、空き端末で在学生認証が必要な学校アプリや大学生向けコミュニティー「エブリタイム」にログインしてあげるという内容も含まれている。学科ジャンパーを一緒に貸したり、学校に関する情報を提供したりすることも基本的な「オプション」だ。
最近、学生証譲渡の投稿が増えたことで、大学祭企画団側が外部者を選別するため、学校アプリへのログイン有無を確認したり、在学生だけが分かる質問をしたりするケースが増えているためだ。大学祭に入場しようとする人に、特定の学部棟の場所や必修教養科目の名前などを無作為に尋ねる方式だ。
つまり、十数万ウォンを払って学生証を借りても、本人確認の過程で入場を断られる可能性があるということだ。このため、多くの譲渡投稿には「入場失敗時は一部返金」「入場に失敗しても返金不可」といった案内が添えられている。
それでも大学祭入場のための学生証取引が盛んなのは、ファンにとって有名アイドルの公演を見られる比較的「コスパ」の良い方法だからだ。コンサートチケットは入手が難しく、転売チケットを買おうとすれば学生証取引費用より高くなるという。また、座席が決まっているコンサートとは違い、早くから並べば前列でアイドルを見られることも大学祭の利点だ。
学生証や身分証の取引は、貸した人も借りた人も刑事処罰を受ける可能性がある。
専門家は、身分証の貸与は住民登録法上の違法行為であり、学生証の貸与も業務妨害罪に当たる可能性があると指摘する。ある弁護士は「身分証の貸与は住民登録法違反で、通常は罰金刑になる。学生証の貸与も、在学生のための学校の業務である大学祭に、外部者がだまして入ることになるため、業務妨害罪が成立する可能性がある」と指摘した。
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