
韓国で、「家の恥」だという理由で家を追い出され、15年間家族と断絶していた末息子が、父親の死後、数十億ウォン規模の財産相続からも排除された事実を後になって知り、法的対応を検討することになった。
YTNラジオ「チョ・インソプ弁護士の相談所」によると、相談者は30代前半から15年間、家族と事実上縁を切ったまま一人で生活してきた。相談者は「父は建設業で大きな財産を築いた人で、兄は会社役員、姉は税理士として家業を手伝っていた」とし、「当時、私はまともな仕事がなかった。家の厄介者扱いを受け、きょうだいは私との関係を断った」と話した。
その後、相談者は気持ちを入れ替え、肉体労働の現場を転々としながら技術を身に付け、金物店を営んで生計を立てた。「優しい女性と出会って家庭も築き、いつか父にきちんとした姿を見せたいという思いで耐えてきた」という。そんな中、兄から父親の死を知らされた。
相談者は慌ただしく葬儀場へ駆け付け、涙で父を見送った。しかし葬儀を終えた直後、兄が1枚の書類を差し出した。「相続財産分割協議書」だった。
相談者によると、父親は亡くなる1年前、約30億ウォン(約3億3000万円)相当の不動産を兄と姉に贈与しており、残った財産は預金2000万ウォン(約220万円)だけだった。
兄は相談者に対し、「15年間父と行き来もなく、相続財産の形成に貢献もしていないため、訴訟をしても無駄だ」とし、預金をすべて渡すから署名するよう求めたという。
しかし相談者は「父と15年も行き来が途絶えたのは私の意思ではなく、兄と姉の影響が大きかった」とし、「その間、父の支援なしに苦労して生きてきたのに、相続までまったく受けられないと思うと悔しい。どうすればいいのか分からない」と相談した。
これについて番組のリュ・ヒョンジュ弁護士は「一部の相続人が全体の財産をきちんと知らない状態で協議が進んだ場合、それ自体で遺留分返還請求権まで放棄したと見るのは難しい」と説明した。
特に長期間の断絶により財産内訳を正確に把握しにくかった場合、協議書に署名していたとしても、追加で権利を主張できる余地があるという趣旨だ。
ただ、リュ弁護士は「改正された遺留分制度では、被相続人の財産形成や扶養に貢献した相続人が受けた補償的贈与の場合、遺留分返還の対象から明示的に除外している」と述べた。
そのうえで「したがって、兄や姉が事前に贈与を受けた不動産が、父親の財産を増やすことへの貢献、または父親の扶養に対する対価として受け取った財産と認められる場合、遺留分返還の対象にならない可能性がある」と付け加えた。
(c)news1