
コメ価格が比較的安定しているにもかかわらず、韓国では消費者が感じる「ご飯代」の負担が依然として高いことが明らかになった。専門家は、人件費や家賃、エネルギー費など外食全体のコスト上昇が体感物価を押し上げていると分析している。
農林畜産食品省が3月20日、ソウル市内の光化門や江南周辺の飲食店455店を対象に調査したところ、ご飯1杯を1000ウォン(約110円)で提供する店舗は367店(80.7%)に上った。一方、2000ウォン(約220円)で販売する店舗は44店(9.7%)にとどまり、表面的には価格は高くない水準に見える。
しかし、消費者の実感はこれと大きく異なる。ソウル市冠岳区で一人暮らしをする会社員は「以前はご飯が基本で付いていたが、今は別料金となり、その分高く感じる」と話す。別の会社員も「外食全体の価格が上昇したうえに、ご飯まで追加料金がかかるため負担が大きい」と語る。
実際、コメ自体のコストは大きくない。政府データによると、ご飯1杯(約210グラム)に必要なコメの原価は約284ウォン(約31円)にとどまる。1人が1日にコメ購入に使う金額も約466ウォン(約51円)で、月換算でも約1万4000ウォン(約1540円)と、コーヒー1杯や外食1回と同程度の水準だ。
長期的に見ても、コメ価格の上昇は限定的だ。2005年以降、消費者物価全体が56.7%上昇したのに対し、コメ価格の上昇率は45.7%にとどまっている。
それにもかかわらず、ご飯1杯の価格が高く感じられる背景には、外食産業のコスト構造がある。飲食店ではコメの原価よりも、人件費や賃料、電気・ガス代などの負担が価格に大きく影響するためだ。
専門家は「ご飯の価格に対する体感的な負担は、コメ価格そのものではなく、外食コスト全体の上昇によるものだ」と指摘する。特に人件費と家賃の上昇が重なり、「ご飯が高くなった」という認識につながっているという。
さらに、ご飯は付加メニューとして扱われることが多く、店舗運営コストを分担させる形で価格設定される傾向がある。このため、外食費の上昇がそのままご飯の価格として認識されやすい構造となっている。
専門家は「ご飯1杯の価格は単なる原材料費ではなく、店舗運営全体のコストを反映したものだ。外食物価が上昇すれば、消費者はより強く値上がりを実感する」と指摘している。
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