2026 年 3月 11日 (水)
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韓国で導入された「YouTube Premium Lite」…1カ月たっても音楽配信市場に大きな変化なし

YouTube(c)news1

グーグルが「音楽サービス抱き合わせ販売」との批判を受け、音楽機能を除いた新料金プラン「YouTube Premium Lite」を韓国で導入してから約1カ月が過ぎた。しかし市場にはほとんど変化が見られず、規制を避けるための形式的な対応にとどまっているとの指摘が出ている。

問題視されているのは、既存のYouTube Premium利用者がアプリ内で「ライト」プランの存在を確認できない点だ。さらに既存ユーザーがライトへ切り替える機能も、事実上制限されているという。

当初はライトプランの登場によって、YouTube Musicが占める韓国の音楽配信市場のシェアに変化が生じるとの期待もあった。しかしサービス開始から1カ月が経過した現在まで、利用者の大きな移動は確認されていない。

モバイルデータ分析会社によると、2026年2月のYouTube Musicの月間アクティブユーザー数(MAU)は788万人で、前月の810万人から2.7%減少した。ライトプランが1月30日に韓国で導入された後の最初の1カ月だが、離脱はわずかな水準にとどまった。

韓国国内の音楽配信サービスへの流入も目立っていない。

MelonのMAUは688万人で、前月(696万人)より1.1%減少した。Genie MusicやSamsung Musicも同様に小幅な減少を記録した。

唯一利用者が増えたのはSpotifyで、2月のMAUは204万人となり、韓国サービス開始以来初めて200万人を突破した。これはNaverの有料会員サービスとの料金提携の効果とみられている。

グーグルは米国や英国、日本などでは動画広告のみを除去する単独プランを提供してきたが、韓国では長年YouTube Musicを組み合わせたプランのみを提供してきた。

韓国公正取引委員会は、これが音楽配信市場での支配力を不当に拡大する行為に当たると判断し、2025年にライトプラン導入を求める同意決議を確定した。

しかし現在、既存プレミアム利用者への案内はほとんどなく、ライトプランへの切り替えも簡単ではない。

YouTubeアプリでは、すでにプレミアムを契約しているユーザーが同じメニューに入ってもライトプランが表示されないため、ウェブサイトから新規契約する必要がある。

またライトプランは機能面でも制限が多い。プレミアムではすべての動画で広告除去、バックグラウンド再生、オフライン保存が利用できるが、ライトでは音楽コンテンツやショート動画の広告が残る。

公式ミュージックビデオやコンサート映像など、音楽が含まれる動画では広告が表示される仕組みだ。このため、ライト利用者に「実質的なペナルティ」を与えているとの批判も出ている。

一方、競合サービスは新機能の投入を進めている。

Melonは2025年12月、SKテレコムのサブスクリプションサービスと連携した料金プランを開始した。さらに2026年上半期には韓国・中国・日本のKポップアーティストランキングをまとめた新サービスの導入も予定しており、海外のKポップファンの取り込みを狙う。

専門家の間では、ライトプランが本格的に市場へ影響を与えるには、既存ユーザーの切り替え導線や機能の見直しが不可欠だとの見方が広がっている。

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